トヨタ「大政奉還」スクープは本当か

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J-CASTニュース : トヨタ新社長に豊田章男氏 「大政奉還」スクープは本当か

一番早い段階で「昇格説」を唱えたのが朝日新聞で、12月23日朝刊の1面に、連結赤字と並列する形で「社長交代 豊田章男氏に」という見出しを打ち、2面の特集記事では、今回の人事が固まったのは12月中旬以降だったとした上で、
 
「創業家の求心力に賭けて『大政奉還』が固まった」
 
などと背景を解説した。

ホテルの部屋に、朝日新聞の国際版が届くので、この見出しを見たときは「本当ならずいぶん思い切ったなぁ」と思いました。

確かに「100年に一度の難局」を創業家の求心力で乗り切る、というシナリオは考えられなくもないです。

でも、章男氏のこれまでの出世コースをみると、いかにお膳立てされたポジションで、経歴にキズがつかないように配慮した形でポストを与えられていたかが一目瞭然です。

赤字転落のトヨタ、「大政奉還」は復活の切り札か:NBonline(日経ビジネス オンライン)

しかも今は吹き荒れる逆風の最中。タイミングを不安視する声がある。トヨタとの関係が深い部品メーカー社長は次のように語る。
 
「心配なのは章男さんに失敗体験がないこと。実績があることは確かだが、周りがいろいろと手を貸してしまう。でも社長になったらすべて自分で決定しないといけない。たとえ間違っていても『右に行け』『左に行け』と言わなければならないが、それができるか」
 
22日の記者会見で渡辺社長は「(2010年3月期は)何としても黒字に持って行きたい」と力を込めた。だが、2009年の世界販売はさらに落ち込むという見通しが多い。為替動向は1ドル=90円近辺で推移し、ほとんど「のりしろ」はない。新体制が発足する年にさらに経営環境が悪化する可能性は十分ある。

そうやって大切に育ててきた御曹司を、いきなり崖っぷちの状況で登板させるかなぁ? せめて回復基調が見え始めるところまでは、渡辺社長で引っ張るというのが、普通じゃないかと思うんですがね。