Intelのドラスティックな組織再編の背景

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後藤弘茂のWeekly海外ニュース:Intelのドラスティックな組織再編の背景

ちなみに、そのコラムの内容は「Intelが医療に得意のナノテクを応用し、『IMA(Intel Medical Architecture)』(命名は塩田紳二氏)と名付けたアーキテクチャを推進。そのうち、Intelがメディカルカンパニーになってしまう」、「医療用ナノロボット『Nanotium(ナノティアム)』で体内から患部を治療。Nanotiumを注入された人には『Intel Inside』シールが貼られ、起床時には脳内で“ピポパポ”のメロディが鳴るようになる」という大ヨタだったのだが、この調子で行くと、もしかするとヨタがヨタじゃなくなってしまうかもしれない。

となると最近のIntelのCMは、ティーザー広告だったのですね。 「Intel はいってる」になると、小学生がモナリザ書いたり、判事がオペラ歌ったりするんでしょう。

後藤弘茂のWeekly海外ニュース

Intelが医療分野に関心を示し始めたのは、よく知られている通り、Intelを率いていたGrove氏が前立腺ガンから生還('95年)してからだ。もっとも、Grove氏が自分の延命を考えたというのではなく、病気になって、医療に関心を持ち始めたら、そこにビジネスチャンスが広がっていることに気がついたという話らしい。
 
企業の大立者が、病に倒れたり歳を取ったことで医療分野に関心を持つというのは、じつは珍しいパターンではない。例えば、SGIとNetscape Communicationsを創立したJim Clark(ジム・クラーク)氏は、3番目のチャレンジとして医療分野を選択、インターネットヘルスケア企業「Healthion」を'96年に設立した。しかし、Intelほどの図体の企業が、本気でこの方向へ向けて舵を切るというのは、珍しいケースだ。

アンディー・グローブ氏は、「Intelが強いのはパラノイアだからだ」と言っていました。 そのIntelが本気になったら、医療分野でどんなことが起きるのか、楽しみですね。
一方で、シリコン・コンピュータに限界が近づいていることもあり、単に”医療”というだけでなく生体コンピュータなどについても本格的に研究していくのかな。