アッテネータ化とコンデンサ交換の効果

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「しばらくはAD712JNを使う」と言いつつ、NE5532ANに戻してみました。

改造前と比較すると、ダイナミックレンジも帯域も拡大したような印象です。 音のリアル感は確実にアップしています。
逆に音楽のアラも目立つようになった部分もあります。 神経質とまではいかないけど、落ち着かない気分にさせる音も出してきます(もちろんCDにそういう音が入っているからなんですが)。 イージーリスニングという意味では、後退してしまったかもしれません。

アッテネータ化とコンデンサ交換を一緒にやってしまったので、何がどちらの効果か言うのは難しいのですが、リアル感についてはアッテネータ化によるものと考えて間違いないでしょう。

改造をオススメするつもりはありませんが、もし手を付けるのならまずアッテネータ化が一番最初でしょうね。 それでも物足りなければ、コンデンサ交換にチャレンジするのがいいと思います。 オペアンプ交換は確かに音が変わるのですが、自分好みのオペアンプを見つけるまでに要する労力を考えると、実行する価値はあまりありません(自分の場合は手段が目的と化しているので)。

アッテネータにするのでしたら、100kΩの物に交換するのがいいと思います。 ソフトンのアッテネータなら価格も安いし、シャフトにスプラインが切ってあるので、ボリュームノブがそのまま使えるかも。
ただ、アッテネータは微妙な音量調整が出来ないので、それがイヤな方は東京光音のボリューム(2CP-2500S 100K)がいいでしょう。

それにしても、NE5532ANに戻すとちょっとホッとします。 聴き慣れた音ですので。 確かに個々の音質の要素では他のオペアンプには敵わないのですが、まとまりの良さというか破綻のない音は、聴いていて安心感があります。

ここまでで一つ言えるのは、単純に「音が良い」とされているオペアンプに差し替えれば、音が良くなる物ではないということ。 当たり前と言えば当たり前ですが。
OPA2604の持つポテンシャルは認めますが、それはOPA2604に合った回路設計&部品と組み合わせて初めて発揮できるものです。 同じ事は、OPA627やAD797にも言えるでしょう。

自分としては、NE5532ANの方向性のまま、もう少し全体的にレベルアップした音のオペアンプを探しています。 来週来るオペアンプ達の中に、そういう物が入っているといいのですが。