NBonline(日経ビジネス オンライン):酒井耕一の「グローバル企業最前線」 凋落GMの三度目の正直
改革の肝は、大量の退職者への年金や医療費負担を減らすことが言われるが、それはコスト削減策。利益を増やすには、小型トラック分野の商品を拡充するしかない。日本のこの分野の現地生産は増えたとはいっても、米国勢のそれに比べるとまだ小さい。そこで人材が勝負になるが、日本メーカーから呼んではどうだろうか。
日系メーカーが米国で躍進したきっかけは、米国メーカーの人材を抜擢を条件に引き抜いたことにある。今は逆に日系メーカーで働く米国人や日本人を活用する時代にある。プライドがあるのかもしれないが、米国の真骨頂はプラグマティズムにあるのではないか。資本関係は切れても、人材の面で日本との交流を深めれば新たな展開が出るかも知れない。
「日系メーカーが米国で躍進したきっかけは、米国メーカーの人材を抜擢を条件に引き抜いたことにある」というのは、事実誤認も甚だしいね。 確かに、ビッグスリーに見切りをつけて日系メーカーに移った人材が力を発揮した例はある。 でも、「きっかけ」じゃあないよね。
日系メーカーは、モータウンから離れたオハイオやテネシーで、イチから人材を育てながらやってきたし。
むしろ「人材をよそから採ってくる」ことに頼る米国企業の文化が、GMやフォードをダメにしているんじゃないのかな?