よくわかるバックデーティング事件の解説記事

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ジョブズがアップルを辞めるという噂 (シリコンバレーで昼飯を):NBonline(日経ビジネス オンライン)

ウォールストリート・ジャーナル(以下WSJ)の昨年3月の報道を皮切りに米企業 200社近くに捜査の手が及んだストックオプションのバックデーティング事件。台風の目は秋からアップルCEOスティーブ・ジョブズ氏の頭上に止まったきりピタリと動かなくなった。関与が浮上しなおかつクビになっていない人は彼1人なのだ。

例のストックオプションの不正疑惑についてよく理解できる記事(読むには無料登録が必要)。

ところで「バックデーティング」って何?

「バックデーティング(backdating)」とは、ボーナス代わりに社員に支給するストックオプション(株式購入権)の日付け(デーティング)を過去に遡って(バック)書き換える帳簿操作のこと。実際の付与日より株価のうんと安い日を付与日と偽って行使価格を安値に設定し、譲渡益を水増しする行為を指す。付与日の株価が低ければ低いほど差益は大きくなる、というわけ。

なるほど。 不二家の事件と同じで、隠蔽=悪質となり傷口が深くなってしまうわけだ。

では、アップルをクビになった場合、ジョブズ氏はどうなるのか? 氏の資産は総額約50億ドル(約5兆9540億円相当)。アップルからの収入は1998年から年俸1ドルで、持ち株は540万株4億6000万ドル相当、ストックオプションはわずか12万口、約1000万ドル相当である。持ち株全体の46分の1に過ぎない。
 
(中 略)
 
だから、アップルをクビになってもジョブズ氏はたいしたダメージはない。対してアップルは140億ドルが泡となるリスクを背負うことになる、というわけね。

そりゃ辞めさせられんわな。 でも、フェアであることが最優先の米国で、果たして実利で押し切れるもんだろうか。 この記事で紹介されている疑惑を読むと、ジョブズは限りなくクロに近いと思うのだが。 汚れた英雄になっちゃうと、ジョブズの価値が下がっちゃうかもよ。

ジョブズの後任に、任天堂の社長をスカウトしてくるってのはどう?