「バリューアップ」延長戦へ

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ロイター - 日産の今期営業益見通し、市場予想下回る8000億円

売上高予想は同1.6%減の10兆3000億円とした。世界販売台数は前年比6.2%増の370万台を計画しており、市場が縮小傾向にある国内販売は同5.4%減の70万台としたが、世界で11車種の新型車を投入し拡販を図る考え。米国販売は同6.2%増の110万台、欧州販売は同11.1%増の60万台を計画する。
 
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また、ゴーン社長は、中期計画のすべてのコミットメント達成時期を1年延期すると表明した。ただ「06年度の業績をしっかり分析して冷静になる必要がある。計画をあきらめるわけではない」と強調した。次の3カ年計画では33の新車投入(現中計では28)する計画も明らかにし、再び攻勢を強める方針を示した。

国内販売70万台のうち、20万台くらいは軽になるんじゃないのかな?
本来「バリューアップ」最終年度のハズだった2007年は、新車がたくさん投入される予定なんで、6.2%増くらいはいかないとですね。

asahi.com:ゴーン社長初の営業減益 日産の07年3月期決算 - ビジネス

「商品が悪いのではない。我々には潜在能力がある。1年待ってください」。東京・銀座の日産本社の記者会見で、ゴーン社長はこう強調した。
 
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ゴーン社長は会見で、世界販売420万台や投下資本利益率20%以上などの目標達成年度を、当初の08年度末から1年先送りすることを表明。「時間には幅があってよい」と強気に述べたものの、「コミットメントの未達を恐れるあまり、『なぜだ』とは言っても『ではどうするか』を十分話し合っていなかった」と反省も漏らした。

日産にポテンシャルがあるのは間違いないです。 急激な復活とそれに続く急成長で出来た歪で、一時的に踊場になっているだけかもしれない。
でも「商品は悪くない」というのは禁句ですよ。 それは「売れない理由が分からない」と言っているようなもので、そういうセリフを吐くメーカーはかなり状態が悪いです。


NIKKEI NET:日産ゴーン社長「コミットメント未達成、進退は株主次第」

――「日産バリューアップ」達成延期で自らの進退は? 
 
「『日産バリューアップ』が未達、目標設定が悪かったということではなくて、日産には潜在力があるので目標達成まで1年間時間がほしいということだ。また1999年に(3年間で黒字化できなければやめることを表明した)「日産リヴァイバルプラン」を発表した時とは違い、日産が存続の危機を迎えているということではなくて、壁に当たっているということだ。いずれにしても私の進退は株主次第だ」

ゴーン氏を辞めさせるべきではないと思いますが、なんらかのけじめをつけた方がいいと思うのですが。

かつて日産は前年比増の計画を立てては、未達に終わることを繰り返していました。 「計画が達成できなくても仕方ない、誰も責任取らない」という風潮が社内に蔓延していたのでしょう。 ゴーン氏がそれを打破して、有言実行で「必達目標」をクリアしてきたからこそ、社内での求心力も高まったのではないでしょうか?
だからもしゴーン氏が自分の失敗の責任を取らなければ、社員は「ゴーンもこれまでの経営トップと同じじゃないか」と思うかもしれません。


一方、国内生産能力の過剰感には、輸出の増加で対応するということです。

NIKKEI NET:日産COO「輸出の競争力強化」――生産改革を推進

国内販売低迷で日産の2006年国内生産は前年比15%減の123万台となった。4月から追浜(神奈川県横須賀市)、栃木(栃木県上三川町)の主力2工場で減産している。志賀COOは「日本の販売に多く依存した工場はつらい。輸出増で(操業の)平準化を考える必要がある」と述べた。

とはいえ、160万台の能力で登録車の販売が60万台だと、100万台の輸出ですか。 それはかなり大変ですね。

日産は昔から早過ぎる設備投資で、供給力過剰で苦しむことが多いです。 英国しかり、北米しかり。  現地工場の操業率を維持するためには、日本からの輸出を絞らざるを得なかったり。 今度インドに作る工場は、輸出も前提としているようですが、同じようなことが起きなければいいですね。