【特別レポート】 32bit Windowsの管理外領域をRAM Diskに使う
このところのメモリ価格の下落から、メインメモリは2GBどころか4GB以上も余裕で搭載できるようになった。2GBのDDR2 DIMMを4枚、計8GB分購入したとしても2万円で十分おつりが来る。とはいえ、32bit OSを使っている限り、OSは約3.5GB以上のメインメモリを認識できず、それ以上のメモリを搭載したとしても無駄になってしまう。64bit OSを利用すればこの問題も解決するが、ドライバの対応やアプリケーションの互換性などに問題があり、使いたくても使えない状況だ。
しかし、32bit OSで認識できないメインメモリ領域を活用できる手法が見つかり、2ちゃんねるのWindows板を中心に話題となっている。その手法とは、「Gavotte Ramdisk」というRAM Disk作成ツールを利用し、メインメモリのOS管理外領域にRAM Diskを作ってしまおうというものだ。
メインメモリを手軽に4GB搭載できるようになってきた頃から、32bit OSが認識できない領域をうまく活用できないものかとさまざまなユーザーによる模索が続いていたが、ことごとく”不可能だ”という結論に達していたように思う。そのため、「RAMディスク友の会」スレッドに、Gavotte Ramdiskを利用して「2GB×2+1GB×2のメモリを積んで、OS管理メモリ2.87GB(VRAM128MB)+RAMディスク3GBで使用中。」というレスが書き込まれても、その直後は否定的なレスが並んでいた。しかし、レス主によるヒントや、他のユーザーによる成功例が書き込まれるにつれ、徐々に盛り上がりを見せ始め、翌日には軽い祭り状態にまでなった。
こういうのって楽しいよね。 環境が許せばやってみたいものです。
ただRAMディスクはMS-DOSの頃から使ったことがありますが、何に使うかが問題です。
さて、こうして確保したRAM Diskだが、何に使うかが難しいところだ。RAM Diskはメインメモリ上に確保されるため、アクセス速度は非常に高速だ。実際に筆者の環境では、書き込み/読み出しとも1GB/sec超(4KBのランダム時は70MB/secほど)と、HDDなどとは比較にならないほどのスピードが実現されていた。
しかし、PCの電源が落ちたら、RAM Disk上の全データが失われるという非常に大きな欠点がある。また、OSを再起動してもRAM Diskは削除され、全データが失われてしまう。つまり、データ保存用途には一切利用できないため、利用用途が大きく制限されてしまい、微妙に思えてしまうわけだ。
それでも用途が全くないわけではない。例えば、テンポラリフォルダやワークフォルダを置いたり、Webブラウザの一時ファイルを保存するフォルダを置くといったことには活用できるだろう。特に、画像編集ソフトのテンポラリフォルダとしてRAM Diskを指定すれば、劇的な効果が得られるはずだ。逆に、失われると困るデータを置いて利用するのは非常に危険。少なくとも、HDD代わりに利用するということは絶対に避けるべきだ。
ディスクキャッシュというのが、もっとも適した使い方だろうね。 VistaにはHDDにフラッシュを組み合わせて高速化を図る技術がありますが、Xpには使えません。 これと同じ効果を得られればいいんですけどね。