雇用調整の合理性崩れる:NBonline(日経ビジネス オンライン)
昨年、契約途中での期間従業員の解雇方針を打ち出したいすゞ自動車のような例もあるが、多くの自動車メーカーが発表したのは、契約満了時に更新しない「雇い止め」。「ルールを無視した人員削減ではない」というのが経営側の本音だろう。
だが、目の前に生死の問題が浮上してきた以上、「ルール」を主張しても、世間からは冷たい印象を持たれてしまう。それでも人員削減を進めれば、従業員の士気やブランドイメージにマイナスの影響が出る恐れもある。
「雇用調整の合理性」自体が崩れた訳ではないでしょ? 景気悪化とそれに伴う雇用調整が、あまりに急激でかつ大規模だったから、正論が通じなくなっただけで。 これまでの一企業の業績不振による雇い止めなんか、普通に行われていたんだし。
デトロイトスリーの救済と同じで、原則と緊急避難の必要性はまた別の話です。
自動車販売は今までがバブルだっただけで、本来の需要水準に戻っただけなんだろうね。
その一方、こういう指摘もあります。
若者のクルマ離れ、その本質は「購買力」の欠如:NBonline(日経ビジネス オンライン)
国税庁と総務省の統計を基に、20~24歳の給与所得者数と人口の推移を表にまとめた。ここでの給与所得者は「1年を通じて勤務した人」の数であり、正社員が大半を占め、非正規従業員でも比較的就労が安定した人が対象と想定できる。
その数は1995年にピークとなり、以降2006年まで一貫して減少した。この世代の人口の推移も給与所得者数とほぼ同じ傾向で減少しているので当然といえば当然。ただし、人口に占める給与所得者数の比率は1985年当時から10ポイント以上も落ち込んでいるのだ。(中略)
同じ非正規従業員でも企業が直接雇用する期間従業員に比べると派遣従業員の給与は少なく、しかも雇用期間もこま切れ。こうした将来の安定が見通せない若年層にクルマへの購入意欲を期待する方が無理だ。「クルマ離れ」には当事者の自発的な意味合いがあるが、そうではなく、無理やり引き離されたというのが実情だろう。
「収入に余裕があれば買いたいけど、優先順位は高くない」という感じでしょうね。 実際、私も自分のクルマは今まで買ったことないです。 税金、保険料などの諸経費から駐車場代まで、都市部で一人暮らしの若者にとっては、あまりに重い負担でしたもん。
正社員だって入社5年目までは給料も低くて生活が大変なんですが、この先給料が上がっていくという期待があるので、少しムリしてでも買うという考え方も出来るでしょうが、非正社員ではそんなに楽観的になれないですよね。