トヨタは燃料電池車開発から撤退?

【EVS24】トヨタ,プラグイン・ハイブリッド車は“いいとこどり” - クルマ - Tech-On!

実験は同社のPHEVを使うユーザーの燃費や走行距離を測定するというもの。期間は2007年11月~2008年6月で,フランスの電力公社(Electricite de France:EDF)と共同で実施した。この結果,1回の走行距離が25km程度であれば,ガソリン車と比べて燃費が約60%改善されるという(図3)。走行距離25kmというのは,80%のユーザーが1回で走行する距離に当たる(図4)。

HV車と比べてではなくて、「ガソリン車と比べて」約60%の改善ですからね。 車両コストや製造時のエネルギーを考えると、ちょっと微妙な数字です。

EVについては

2次電池に対する負荷がPHEVより大きく,当面は小型のコミューターといった限定された用途で実用化されるとの考えだ。 EVでは,2次電池の充放電の深度がPHEVより数倍大きく,充放電サイクル数が2000回程度と,PHEVの1/5の寿命しかないためだ(図5)。EV の普及には「電池の絶え間ない開発を続けていく必要がある」(Graham Smith氏)。

クルマを廃車するまでの走行距離が20万kmで、1回の給油で400km走れるとしたら、給油回数は500回です。 もし500回しか充電できないけど、400km航続できる電池が開発できたら、内燃機関に取って代わることが出来るんですが。

ところであれだけ開発に力を入れていた燃料電池車(FCV)についてですが、

将来のエネルギー源に関しては,現状の2次電池には高いエネルギー密度を期待できず,エタノールやガソリンなど液体燃料を有効に活用していくべきだとした(図6)。エネルギー密度の観点では,天然ガスや水素を使うシステムもあまり有効でないとみている。

FCV開発の初期はメタノール改質式が主流でしたが、直接(気体)水素を使う方がいいという結論になりました。
残念ながらトヨタは、FCV開発からは一歩引いた姿勢に転じてしまったようです。