NIKKEI NET(日経ネット):トヨタ、過剰能力解消急ぐ 豊田社長「ピーク時水準回復は困難」
トヨタ自動車の豊田章男社長は8日、記者団に対し、世界の自動車市場について「各国の新車買い替え補助制度で需要は盛り上がっているが、本格回復とは言い難い」と述べ、生産ライン休止など過剰能力の解消を急ぐ考えを明らかにした。2011年3月期の黒字化を達成するため、生産体制とともに見直しを進める方針を示していた販売体制については、北米や新興国など地域の市場動向に応じた販売戦略を近くまとめる意向を示した。
豊田社長は主要市場である米国について「新車販売は最近、年換算で1000万台超まで回復したが、良くても1400万台、現実には1200万台にいつ戻るかだろう」と述べ、ピーク時の1700万台の水準に回復するのは難しいとの見方を示した。
リーマンショックから1年ですが、ようやく「もう市場は元には戻らない」という現実を認めた訳ですね。
トヨタの場合、北米はいまだに日本からの輸出が多いので、減らすなら日本の工場を減らすべきなんですが、どうするんだろうな。
販売戦略についても言及しています。
asahi.com(朝日新聞社):トヨタ社長「お買い得感で需要喚起」 低価格路線に転換 - ビジネス・経済
トヨタ自動車の豊田章男社長は8日、今後の販売戦略について「20万~30万円お買い得感があると需要を喚起できる」と述べ、低価格化路線にかじを切る考えを明らかにした。愛知県内で社長就任後初めて報道陣の取材に応じた。
トヨタは近年、車の大型化・高価格化を進め過ぎたことで販売が伸び悩んでいた。今年、エコカー減税などの政府支援策で車の購入費用が20万円程度下がると、ハイブリッド車「プリウス」だけでなく、不振が続いていたセダン各車の販売が上向いた。
豊田社長はこうしたことが「同じ車名で安い価格を付ければ売れるというヒントになった」と言い、「政府支援が終わっても、原価低減で努力したい」と低価格路線への転換に意欲を示した。
確かにコスト競争力なら他社に負けませんからね。
ただ、八代目カローラのように露骨なコストダウンで質感が低下したりしたら、消費者は敏感ですよ。