「俺だって疲れているんだ!」―トップの“真の強さ”とは?:日経ビジネスオンライン
以前取材で、労働組合の委員長をやっていた人からこんな話を聞いた。「委員長になるまでは、社長の言わんとする方針が納得できなかったし、組合の意見として主張することばかり考えていたんです。でも委員長になると、社長と月2回、実際に会ってほとんどまる一日さまざまな案件を検討するようになります。当然、一緒に昼食をとったり、休憩時間に喫煙室に一緒に行きます。そうしたら、経営サイドの意図や考えがわかるようになった。他の組合員ともそんな時間が共有できれば、両者がもっといい関係が築けると思った」と語っていた。
そう、これが人間。人間とは、実に単純なのだ。(中略)
JAL西松社長の、社員たちと同じ空間に机を並べ、同じ社食で昼食をとり、同じ通勤手段を使い、同じ通用門、同じエレベーターを使うという取り組みは、まさしく「クオンティティータイム(量を伴う時間)」を増やしたことになる。
当然ながら、その空間を作ったからと言って、すべての部下に話が伝わるわけではない。でも、たった一人でも伝わる部下がいれば、また一人、また一人と、増えていく。そして、「社長と一緒にがんばろう」と心を動かされた社員が、経営者の貴重な外的資源となっていく。心を動かす部下たちの存在こそが、一見強そうな経営者を、本当に強い経営者に育てるのである。
自分は休憩や食事時間は一人でいたい方です。 だって女子高生じゃあるまいし、何をするのも一緒に行動なんてイヤですもん。
ただ、確かに部下と接する時間をなるべく多く取るというのは、必要なことなんでしょうね。