ブラジル経済 早分かり

ブラジルは“落ち着いた”新興国だった | キャリワカ:ビジネスベーシック | nikkei BPnet 〈日経BPネット〉

まず、経済の視点からブラジルと中国を比較してみましょう。GDPの成長率を見ると、ブラジルは中国に比べて低くなっています。日本よりはずっと高いのですが。
 
ただし、ブラジルは中国より貿易収支の依存度がケタ違いに低いのです。そういう意味では、内需主導に近い形で成長していると言えます。(中略)
 
それから、インフレ率5.9%とかなり落ち着いています。ブラジルも中国もBRICsの中に一緒にされていますが、他のロシアやインドなども含め、経済の成り立ちなどはそれぞれかなり印象が違うと思います。

ブラジル=インフレという印象でしたが、だいぶ落ち着いてはいるようですね。 それでも成長率より高いですが。

他にも興味深いことがいくつかあります。

例えば、給与はインフレ率プラス若干のベースアップと法律で決められているため、デフレにでもならない限り必ず給与は上がる仕組みになっています。(中略)
 
しかし、それは労働集約的な産業には向きません。「簡単に人を解雇できない」「賃下げができない」という理由からです。また、労働争議がすごく多いという話も聞きました。ブラジルの労働者は、権利侵害されるとすぐに訴えるらしいのです。

製造業としては、やりづらい国ですね。

サブプライム問題の影響度は、

サブプライム問題が起こる以前である2007年6月頃、ブラジルではインフレは収まりつつあるものの、それでも金利が12%強ほどありました。つまり、自国通貨では12%ほどで運用できるために、多くの金融機関は「サブプライム組み込み商品」を買わなかったのです。だから、サブプライム問題の影響をほとんど受けませんでした。

なるほど。 自国の金利が高かった金融機関は、あまり影響を受けなかったのかな。

自動車産業については、

ブラジルでは、小型車が多いのが印象的でした。以前、ガソリンの問題があったため、1000ccの車を税制上優遇したという経緯があり、小型車が多く普及したのです。ですから、大型車はほとんどありません。
 
もちろん、輸入車もあまり見かけませんでした。ブラジルで海外の自動車を買うと高いのです。カローラ一台で300万円ほどします。現地生産車でも輸入部品を多く使う日本車は高くなります。輸入関税自体が高いわけではないのですが、輸入するものに対して関税のほかに間接税などが数段階にかかるので、結局のところ輸入した自動車や輸入部品を多く使う現地生産車も高くなってしまうのです。
 
ですから、仮にブラジル現地で海外メーカーの自動車を生産したとしても、部品が輸入品に頼るところが大きいので、結局高くなってしまいます。部品の現地調達が必要となります。

ブラジルでは早くからVWが現地生産をやってます。 初代ビートルなんかブラジルとメキシコで最後まで作ってましたね。
日系でもホンダ、トヨタ、日産(ルノーとの合弁)が生産拠点を持っています。