小沢氏、天皇陛下の行動「責任を負うのは内閣」

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NIKKEI NET(日経ネット):小沢氏、天皇陛下の行動「責任を負うのは内閣」

民主党の小沢一郎幹事長は21日の記者会見で、外国要人との会見が憲法が定める天皇の国事行為にあたるとした自身の発言について「憲法で規定している国事行為にはそれはない。しかし、憲法の理念と考え方は、天皇陛下の行動は内閣の助言と承認によって行われなきゃならない。天皇陛下には全くのプライベートはないに等しい」と述べた。「天皇陛下の行動の責任を負うのは内閣。国民の代表、国民の選んだ政府、内閣が責任を負う。内閣が判断されたことを受けて天皇陛下が行動されるのは当然のことだと思うし、天皇陛下にお伺いすれば当然のこととしてやってくださることだと思う」と語った。

未だにこの件の余波は続いています。

風知草:最高権力者の作法=山田孝男 - 毎日jp(毎日新聞)

 「国事行為は内閣の助言と承認で行われるんだよ、そうでしょ? 天皇陛下の行為は国民が選んだ内閣の助言と承認で行われるんだ、すべて」
 
いかにも、かつて司法試験をめざした小沢らしいが、この解釈、正しいか。天皇の要人会見は国事行為ではなく公的行為と見るのが通説だが、そこは本質的な論点ではない。
 
問題は、小沢が、内閣主導を信じるあまり、天皇陛下を操り人形のように動かしてよいと考えている疑いをぬぐえないところにある。
 
政府が陛下に外国要人との会見を願い出る場合、1カ月以上前の申請が慣例化していた。忠臣の深慮か、木っ端役人の事大主義かをめぐって世論は割れているが、当代を代表する憲法学者の一人、長谷部恭男東大教授に聞けば、1カ月ルールは守られるべきだという。
 
教授の主張の核心を要領よくまとめた新聞談話(朝日12日朝刊)を引こう。
 
「相手国の政治的重要性いかんにかかわらず、『1カ月ルール』というプロトコル(外交手順)を順守することが、あらゆる政治的立場を超える国の象徴という天皇の地位を守ることにつながる。(中略)特例を認めることは、健康問題以前に政治の領域へ天皇を巻き込むことにつながりかねない」
 
まさにその通りだと私は思うが、違う立場もあるだろう。憲法学の権威を引き合いに出しはしたが、それで反対派が沈黙するとも思わない。

自分もそう思いますね。 「天皇の会見」に重い意味付けを与えることは、象徴天皇制にはマイナスだと思います。

記者の目:1カ月ルール破った象徴天皇の会見=真鍋光之(東京社会部) - 毎日jp(毎日新聞)

羽毛田長官は「そういうこと(政治利用論議)を超えたところで外国とのお付き合いをなさるのが陛下の国際親善のありようだ」とし、「国の大小や、政治的に重要であるか、そうでないかなどに関係なく実施してきた」と述べた。どの国にも分け隔てなく公平に接する天皇、皇后両陛下の国際親善は、国の重要性で判断する「外交」とは違う。
 
今回、鳩山首相は「日中関係をさらに未来的に発展させるために大きな意味がある。判断は間違っていなかった」「政治利用という言葉は当たらない」と述べたが、日中関係発展のためにルールを破ってまでも会見を求めたと明言したことは、国際親善の範囲を越え、重要外交に天皇を利用したといえるのではないか。

国益を優先するのが「外交」の本質なんですね。 確かに「国際親善」とは似ているようで対極にあるものかもしれません。