〈会見概要〉オートエキスポ2010 トヨタとホンダ|GAZOO.com
―ホンダとしての課題は
武田川雅博ホンダシールカーズインディア社長「乗用車150万台の市場で、サイズとしては魅力的。だが、うち80%がハッチバック車で価格が50万ルピー(約100万円)以下。(こうした市場で勝負することは)ホンダにとってはチャレンジだ。インド人は合理性の強い考え方を持ち、車を購入する際でもバリューを考える。これまで投入したモデルでも、実用燃費が評価されている」
―新コンセプト車の価格レンジは。また、タイでも造るのか
近藤副社長「まだ、決定してはいないが、50万ルピーは切りたい。そうしたことで“スモール・プレミアム”になりたいと思う」
武田川社長「部品の現地調達率を80%以上にすることで、為替の影響を受けにくいものとしたい」
池史彦常務取締役「タイにはエコカープロジェクトがあり、多少違う。タイではガソリン4リットルで100キロメートルが走れる車を目指している」
―圧倒的なシェアを持つ二輪車のブランドイメージを生かすことができるのか
武田川社長「1997年から四輪車の事業を始めたが、これまでの顧客は35万人。だが、二輪車では(2社ある事業体を合わせると)3500万人がホンダ車に乗っている。丈夫で長持ちというホンダのイメージはインドの隅々まで行き渡っており、これは大きなアドバンテージになっている。今後も、これがブランドイメージのベースになっていくだろう」
中国やマレーシアのような見栄っ張りな国民性の国では、セダンの方がステイタスが高くて人気ですが、インド人は合理的なんですね。
ホンダ、インドで部品現地調達率80%超に引き上げ|GAZOO.com
ホンダはインドで生産するモデル用の部品の現地調達率を一律で80%以上に向上する。現在は「ジャズ」(日本名フィット)で76%、「シビック」で71%などとなっているが、今後、現地のサプライヤーを開拓することによって現調率を高めていく。このため、日本人駐在員の購買担当者を倍増し、購買活動の幅拡大と質の向上を図っていく。
ホンダはインドの現地法人、ホンダ・シェル・カーズ・インディア(HSCI)で4車種の乗用車を生産している。部品サプライヤーは日系企業が60社で、インド企業が30社、欧州系が15社の合計105社となっている。現在の現調率は、ジャズとフィットのセダンタイプの「シティ」が76%で最も高く、次いでシビックで、「アコード」は28%にとどまっている。
アコードは搭載しているV型6気筒エンジンが日本製であることなどから現調率が極端に低い。これらの部品以外で輸入している部品については順次、インドのサプライヤーからの調達に切り替えることに加え、今後はインドと東南アジア諸国連合(ASEAN)地域とのFTAを活用して、エンジンブロックやミッションなどをタイやインドネシアなどのASEAN諸国製に切り替えて、コスト削減につなげる。
また、ホンダは小型車のコンセプトモデル「ホンダ ニュー スモール コンセプト」を当地で開催中の「オートエキスポ2010」で発表、2011年の販売を目指している。この新型車では生産立ち上げ当初から、80%以上の現調率達成を目指す。
現調率向上に向け、昨年までは3人だった駐在員の購買担当者を年明けから4人に増員した。さらに、年内には7人程度まで増やすとともに、品質管理の担当者も加えて現地企業を開拓する活動を強化、良質で低コストの部品調達を目指していく。
台数少ないと、どうしても現調率が低くなるよね。