連載「パワートレーン大競奏PART2」(3)3気筒の先進エンジン|GAZOO.com
気筒数を少なくすると、部品点数が減り機械的損失、コストの低減につながる。このところ開発された1リットル級エンジンで3気筒の採用の多いことにそのメリットが示される。
ただ、ダウンサイジングではこうしたメリット以上に、燃焼制御の点で気筒数の削減が必要になった。一定以上のボアの大きさ(シリンダーの直径)を確保し、燃料と空気の流れを適切にコントロール可能な環境を整えるためだ。
エンジンは気筒数が増えるほど一つの気筒のサイズ(容積)が小さくなる。小排気量エンジンで気筒数を増やせば、ボアとともに燃焼室が小さくなり空気と燃料を上手に混ぜ合わせにくくなる。
ボアが小さいと燃料噴射装置(インジェクター)とシリンダー壁面の距離が近づくことが問題になる。燃料が壁面に付着しオイルと混ざりやすくなるので燃焼に悪影響を及ぼす。
排気量を1・2リットルに落としても、3気筒ならば1・6リットル、2気筒ならば2・4リットルの4気筒エンジンと同等のボアを確保可能だ。低回転域のトルクを最重視したエンジンだからこそ、思い切って気筒数を削減できるようになった。
リッターカーで2気筒はちょっとやり過ぎかなと思いますが、軽自動車なら2気筒で十分ですよね。 バイクだってツインで何の問題もないし。
振動や排気音の制御技術は、昔と比べて格段に進歩していますからね。 3気筒のうち1つだけ気筒休止なんてのもアリだろうし。