1年で6000人が退社 「人材輩出企業」リクルートの変貌

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人を縛りつける会社、放し飼いにする会社 : J-CAST会社ウォッチ

先日、リクルート社の友人から独立の挨拶状が届いた。だいたい年に5、6通はこの手の挨拶状をもらう。本当に人が良く独立する会社だと思う。それも優秀な人ほど飛び出している気がする。(中略)
 
といって、過激に中高年の首切りをしているわけでもない。ある程度の年齢になると第一線や主流を外され、バックオフィスや間接部門に回されるだけだ。早期退職を優遇する制度もいくつかあって、独立を促すようになっている。この会社が「人材輩出企業」と呼ばれるのはこれが理由だ。(中略)
 
さて、ここで一つ疑問がわく。なぜ同社だけは人材の流動化に積極的なのだろうか。他の日本企業にも早期退職制度はあるが、普通の企業なら、最も戦力となる中堅社員は手放したがらない。優秀な人材なら逆に昇給させてでも引き留めようとするはずだ。
 
答えは組織の新陳代謝にある。R25のような無料誌も、リクナビのようなWebツールも、言いだしっぺはすべてリクルートだ。こういう新サービスは、ともすれば自らが手がけてきた既存サービスと食い合うわけで、新陳代謝というのはその点を指している。

と、城繁幸がホメちぎるリクルートなんですが、最近はどうなんでしょうか?

6000人退社、リクルート、3度目の正念場 | scrap

「卒業」。リクルート社内では新天地での活躍を願う気持ちを込めて、社員が会社を辞めることをこう呼ぶ。だが、2009年春に始まった人員削減は「卒業なんて耳障りのいい言葉で表現できるものではなかった」という。
 
まず、本体やグループ会社で働く契約社員の期間満了に伴う契約更新をやめ、補充を一斉に中止。リクルートスタッフィングやリクルートエージェントなどのグループ会社では、過去に例のない早期退職も実施した。昨年4月に2万5000人いたグループの従業員数は、今年4月には1万9000人にまで減少。企画力や営業力に定評のあるリクルートの退職者は他社から引く手あまたで、人材輩出企業と呼ばれたが、「これではもはや人材排出企業。人材こそが財産の会社だったはずなのに」と別のOBも古巣の変貌(へんぼう)ぶりを嘆く。(中略)
  
人材派遣以外の事業部門も軒並み業績を悪化させている。深刻なのは、かつてベンチャーの旗手として急成長してきた際の「リクルートらしさ」が機能しなくなってきたことだ。「らしさ」の1つは企画・提案力にあったが、もはや、世の中を変えるような新しいサービスを次々に生み出したかつての姿はない。(中略)
 
だが、「企業規模が大きくなるにつれ、自由闊達(かったつ)な雰囲気は薄れ、管理部門が幅をきかす大企業病が目立つようになってきた」とベテラン社員は指摘する。リクルートの門をたたく人材も、型破りな天才肌より、そつなく仕事をこなす秀才が増加。「自分でモノを考えるよりは、指示待ちタイプの人間が増えた」と、ある情報誌の編集責任者はあきらめ顔でこう話す。

「〇〇らしさ」に自縄自縛になってるんじゃないのかな? たまたま良い条件が重なって大ヒットが生まれたプロセスを、「勝利の方程式」よろしく守ったところで、同じようにヒットが出るとは限りませんからね。