近聞遠見:小沢は身を引く時だ=岩見隆夫 - 毎日jp(毎日新聞)
21年前、当コラムの第1回は、
<小沢新幹事長が気になる>
というタイトルだ。47歳の若さで自民党幹事長に抜てきされた時だった。
4年後に、小沢は自民党を離党している。以来、新生党代表幹事、新進党幹事長、同党首、自由党党首、民主党代表、同幹事長と、都合7回、五つの政党のナンバーワンとツーを歴任してきた。
同じ回数だけ辞任し、次のステップを踏んでいる。こんな息の長い政治家はほかにいない。特異な生命力、特異な継戦能力だ。(中略)
最近は、
「くたびれた……」
と漏らすことも多いという。68歳の身で、あの過激な選挙準備ぶりをみると、疲労感は当然、しかし、疲労と闘争心は共存できる。日本の政治に通じているジェラルド・カーティス・コロンビア大教授は、
「今回、鳩山さんは小沢さんと無理心中したが、問題は小沢さんが政治的に死なないことだ。裏から不透明なやり方で権力を持ち続ける。だから、人気は民主党に戻らない」(3日付「毎日新聞」座談会)
と言う。山口教授と真反対だが、多分、カーティス教授の見方が当たっている。菅新体制のもとでも、小沢による二重権力問題が形を変えて影を落とすに違いない。
確かに、20年前に権力の中枢にいた政治家で、現在もそれを維持しているのは小沢一郎だけでしょう。
単に若くして出世したというだけではなくて、何度失脚しても「政治的に死なない」。 いや、もしかするともう死んでいるはずなのに、ゾンビのように動き続けているのかもしれません。
鳩山が無理心中したといっても、まだ小沢の息の根は止まっていません。 次の衆院選の頃には、また権勢を盛り返しているだろうと思いますよ。