誠 Biz.ID:鳥瞰図:「勉強する人が一番怖い」――率先して勉強しまくる医師CTO
わたしは、「勉強する人」が一番怖い。いまは自分が多くの知識や技術を持っていたとしても、勉強する人にはいつか追い越されるかもしれないからです。「勝てないかもしれない」、これはわたしにとって非常に怖いことです。しかし、わたしはそんな「怖い部下」をたくさん持ちたい。
勉強しない人は、つまらない仕事を普通にこなすことしかできません。しかし、勉強する人は違います。どんなにつまらない仕事でも工夫して面白くしようとするから、成長が早い。わたし自身、勉強しながら成長してきました。業務改善の仕事は、どの企業でもほぼ同じ作業を繰り返します。しかし、わたしは同じ方法でやろうとせず、いつも違う方法や技術を使っていました。ルーティンをルーティンにしたくなかったのです。(中略)
わたしの理想は「勉強する人だらけのチーム」を作り上げることです。「追いつき追い越され、互いに切磋琢磨(せっさたくま)して成長する」状況がチームに生まれたらいいですよね。そうしたら、自分はいずれマネジメントに専念したいと考えています。
ただ、課題もあります。例えば、「従業員から相談を受けすぎる」ことです。成長するためには、「人に頼る」ことが必要です。わたしはいまでも、昔お世話になった人やミクシィのメンバーなどによく相談を持ち掛けるし、従業員から相談を受ける際はオープンな姿勢を見せています。しかし、わたしを頼りすぎてほしくない。人を頼ることは成長のために必要ですが、ときには頼らずに自力で解決することも必要です。もう少し突き放した方がいいのかもしれない、と最近は考えています。
「どんなにつまらない仕事でも工夫して面白くしようとする」という日々の積み重ねが、数年経ったときに大きな差になるのでしょうね。