asahi.com(朝日新聞社):議論1時間「腹割った」 日本代表、今夜カメルーン戦 - サッカーワールドカップ
チームという生命体が脈打ち始めたのは5月24日。韓国に埼玉スタジアムで0―2と完敗した夜だった。岡田武史監督が記者会見で進退に触れた。川口は中村俊輔(横浜F・マリノス)らに頼まれた。「選手だけで話し合いたい」
3日後、スイス・ザースフェー合宿。夕食後の会議室で全員がいすを輪に並べた。
「日本は弱い。勝つには汚い手も必要」。田中マルクス闘莉王(名古屋グランパス)が口を開いた。上ずる声で同じことを何度も繰り返した。中村俊らが続く。崩れた組織守備に焦点は絞られた。「前から相手を追い回しても縦パス1本で失点する」と攻撃陣。「前が追わないと組織が連動しない」とは守備陣。代表経験の少ない岩政大樹(鹿島アントラーズ)も発言した。「臨機応変にやるべきでは」。一部選手だけの話し合いに終わらせたくなかった。
「15分で十分」と川口がみた議論は1時間を超え、結論は出なかった。ただ、それでもよかった。「腹を割ってサッカー観をぶつけ合えた」。翌日の練習後から、中盤の要の遠藤保仁(ガンバ大阪)を中心に車座が何度もできた。「疑問はその場で解決」(遠藤)との思いだった。
意思疎通に心を砕くのは4年前の失敗があるから。主力と控えの気持ちが離れたドイツ大会は1次リーグ敗退。だから今、中村俊は先発落ちしても、練習で「走ろうよ」と周りを鼓舞する。
川口には先輩2人の姿が重なる。8年前の日韓大会で、控えでいながら盛り上げ役を貫いた中山雅史(コンサドーレ札幌)、秋田豊(京都サンガコーチ)。「僕は口下手だから態度で」。若手の居残り練習に最後まで付き合う。
今の守備的布陣を前提とするなら、もっと違ったメンバー選考があったようにも思いますが、それでも先発の指定席だった中村俊や内田がスタメン落ちしたことで、逆にチームとしての一体感が出たように思います。
生中継を観ていましたが、キング・カズ、中田と続いて、中村俊を挟んで本田の時代が来るか、それともただのビッグマウス野郎で終わるのかは、今大会で活躍できるかどうかで決まると思っていました。 本当にゴールを決めて日本にアウェー初勝利をもたらすとはね。 いまこそ「本田△」と呼びたいですね。
南アW杯:「今」に徹し新たな一歩 岡田ジャパン - 毎日jp(毎日新聞)
日本がW杯に初出場した12年前、岡田監督は大会直前に守備的な布陣に切り替えた。準備期間が短い中で現実的なやり方に徹したが、結果は3戦全敗。そして今回、2年以上も攻撃的なサッカーを志向してきたが、再び本番直前に守備重視を選択した。揺らいだのか。歴史は繰り返すのか。結果でしか答えは示せなかった。(中略)
前半、先制点を挙げた本田圭佑がベンチに駆け寄り、控え選手の輪に飛び込んだ場面が象徴的だ。岡田監督がチーム全体を同じ方向に導くことができた証しだろう。粘り強く守って相手をジリジリと追い詰める。「世界を驚かせる」と宣言して目指した形とは違うかもしれないが、「今」に徹し続けた。
もちろん、戦い方の決定時期が遅きに失した感はある。だが、時計の針を戻すことはできない。今は前に進むだけだ。「ピッチの上で、選手たちが持てる力すべてを出し切れるようにさせてやりたい」と話した岡田監督。くしくも98年、日本代表がフランスでW杯の初戦を迎えた時と同じ「6月14日」に、新たな一歩を踏み出した。
落ちるところまで落ちた反発力というか、W杯の緊張感が集中力を高める方向に作用したように思います。
でも後半開始早々に、エトーが3人に囲まれながら突破したところは迫力ありましたね。 エトーは好きな選手なので、勝たせてあげたかったですが...
平均7.8キロ…日本「走り勝ち」 岡田指示通り、データ裏付け W杯 - 2010 FIFA ワールドカップ - Yahoo!スポーツ×スポーツナビ
日本−カメルーン戦を含むこれまでの1次リーグ10試合を振り返ると、ある傾向が浮かび上がる。相手に「走り勝った」チームが5勝2敗3分けと優勢。オーストラリア、デンマークをのぞく8チームが勝ち点を挙げている。(中略)
この日の前半、日本選手が走った距離はトータルで53.572キロ。カメルーンの猛攻を受けた後半は運動量がむしろ増え、56.368キロを走った。最も長い距離を走ったのはMF遠藤で11.264キロ。決勝点を挙げた本田は、遠藤に次ぐ11.092キロだった。対するカメルーンの平均は7.354キロ。エースのFWエトーはチーム6番目の9.012キロにとどまった。
ボール支配率は日本は45%くらいだったようです。 走らされてしまった部分もあると思いますが、足が止まった選手はいませんでしたから、コンディション調整はうまくいったといっていいかもしれません。
NHK野地アナ、W杯実況初白星!日本戦“4度目の正直”(スポーツ報知) - Yahoo!ニュース
サッカーW杯の日本―カメルーン戦を生中継したNHKで、実況を担当したのは野地俊二アナウンサー(49)。W杯の実況を5大会連続で務める“サッカー実況のエース”だ。これまで、W杯で実況した日本戦は3連敗してきたが、初めての勝利。試合後は「薄氷を踏む勝利でした」と絞り出した。拮抗(きっこう)した試合展開を抑制した声で沈着冷静に伝えることに専念した。(中略)
野地アナがW杯で日本戦を実況したのは過去3度。98年仏大会1次リーグのジャマイカ戦(1―2)、02年日韓大会決勝トーナメント1回戦のトルコ戦(0―1)、06年ドイツ大会1次リーグのブラジル戦(1―4)と全敗。“4度目の正直”で初勝利となった。
今大会、NHKが現地に派遣したアナウンサーは男性7人。野地アナは日本がまだ出場していなかった94年米大会から5大会連続で実況を務める一番のベテランだ。日本対カメルーン戦以外に決勝戦も担当する。
テレ朝みたいに興奮しすぎるアナウンサーじゃなくてよかったです。