東日本大震災:津波警報に限界 住民「堤防越えぬはず」 - 毎日jp(毎日新聞)
津波の情報は、地震の震源情報(緯度、経度、深さ)と規模を基に出す。気象庁は、津波の可能性がある日本近海の地震とそれによる津波の高さなどについて、あらかじめ約10万通りを模擬計算し、結果をデータベースとして保存。発生した地震の情報と突き合わせることで、素早く警報や注意報を発表できるようにしている。
だが、東日本大震災は、長さ約400キロ、幅約200キロの断層が動くことで発生。全体が動き終わるまでに約3分間かかり、揺れは約5分間続いた。気象庁が目標とする3分以内に警報を出すには、途中段階のデータしか使えず、実際の30分の1以下の推定規模で予測することになった。
この結果、岩手、福島県沿岸の津波予想高は、5段階中(3メートル、4メートル、6メートル、8メートル、10メートル以上)最低の3メートルと発表。午後3時14分に6メートル、午後3時半に10メートル以上と変更したが、岩手県宮古市では午後3時26分に8.5メートルの津波が観測され、情報は後手にまわった。
津波情報を3分以内に発表するのは、93年の北海道南西沖地震の際、早いところでは約3分後に津波が襲来したためだ。しかし、地震の正確な規模を知るには、地震のメカニズムや海外の地震計の地震波から読み取れる情報などを細かく分析する必要がある。東日本大震災の場合、海外約40地点の観測データを詳しく解析してM9.0と分かったのは、発生2日後だった。
確かに「3分以内」で終わらない地震の規模を、正確に推測することは難しいと思うけど、「何秒経ってもまだ揺れが収まっていない場合は連動型」と判断して安全率を掛ける(予想津波高さを数倍にする)といった処理はできると思うよ。
要するに、連動型地震についての経験が不足していて、津波予報システムに条件を組み込めていなかっただけだと思います。
今回の犠牲を、今後に活かしてもらいたいですね。