日本のPC普及率はなぜ60%で頭打ちなのか?

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【元麻布春男の週刊PCホットライン】 低価格化が進まない日本のPC事情

図4は、図3にヨーロッパ諸国の普及率を追加したものだが、普及率が60%で頭打ちになる国は、日本以外ほとんどない。現時点で日本より普及率が低いのはチェコ、スペイン、ポルトガル、ギリシャといった国々だが、日本のように60%手前であからさまな頭打ちになっている様子ではない。言い替えれば、これらの国の普及率は、今後、上昇することが期待される(特に、現状ではまだまだPCの価格が高いチェコ)。
 
どうして日本ではPCの普及が60%を越えて進まないのか。その理由が価格ではないことは明らかだ。北米や西ヨーロッパに逆転されたとはいえ、日本のPC価格は週給に対して十分に安価である。また、わが国のインターネット普及率は高く、帯域も広い。地方と都市部の格差がないとは言わないが、同じことは日本以外の国にも当てはまる。通信環境がPCの普及を阻害する要因になっているとも思いにくい。
 
結局、ハッキリしていることは、日本以外の先進国では、PCが不可欠なものになっているのに対し、日本ではそうなっていない、ということだ。日本では多くの人にとってPCは、あると便利なものではあっても、ないと困るものではない、ということが、普及の妨げになっているのではないか。わが国でPCは、40%の人にとって、買えないものではなく、買わないものなのだ。
 
もちろん、PCが不要なものであれば、それはそれでいい。しかし、他の先進国との普及率の差が40%近い状況を放置して、本当に大丈夫なのだろうか。教育や産業に与える影響を考えると、不安を感じざるをえないのが正直なところだ。

20年以上前には「(タイプライタが普及していなかったので)キーボードに不慣れだから」とか言われてましたが、他のアジア諸国をみても無関係です。
携帯で事足りるからというのも、ちょっと違うような気がします。 確定申告する人が少ない(海外では給与所得者でも確定申告する人が多い)から?

意外にゆとり教育のせいだったりしてね。