レトロフォーカス(Retrofocus )は1950年アンジェニューによって初めて市販化されたレンズ形式。
現在では同様のレンズ形式の一般名詞のように用いられているが、本来はアンジェニューの商標である。同様のレンズ形式を持つレンズは主に一眼レフカメラの広角レンズ、広角ズームレンズ、標準ズームレンズに使われる。
レトロフォーカス形式を持つレンズを、西ドイツのカール・ツァイスはディスタゴン、東ドイツのカール・ツァイスはフレクトゴンと呼んでいる。またシュナイダー・クロイツナッハではレトロフォーカス形式のレンズについて当初クルタゴンを商標としたが、後にレトロフォーカス型以外のレンズと同じアンギュロンに統一された。
ディスタゴンとかフレクトゴンとかアンギュロンというのは、そういうことを意味しているんですね。
それだけでなく
レンジファインダーカメラ用の広角レンズではバックフォーカスが短くてもよいため設計の簡単な旧来の広角レンズが作られ続けてきたが、新型のレンジファインダーカメラではTTL露出計の受光素子などがぶつかることがあるため、レトロフォーカスタイプの広角レンズが登場している。(中略)
欠点としては構成枚数が多くなりがちでレンズが大型化・重量化すること、設計時に想定された性能を出しにくいこと、傾向としてタル型の歪曲収差やゴーストが出やすくなることが挙げられる。
そうなんですよね。 一眼レフ用の広角レンズは大きく重いものが多いです(昔のマニュアルレンズは特に)。
対してレンジファインダー用は小さいです。
バックフォーカスとは、レンズ最後端から焦点面までの距離を言う。フランジバックと混同しやすい。(中略)
ミラーボックスを持たないレンジファインダーカメラなどではこの制約が小さく、レンズ設計の自由度といった観点からは一眼レフカメラよりも有利である。
Jupiter-12 みたいに後玉が飛び出している奴は、バックフォーカスが短いという訳ですね。