レーニンが書いた、おとなのための革命ガイド:日経ビジネスオンライン
レーニンは、最終的には自分たち革命派が勝つと信じている。しかし決して楽観はしていない。むしろ目先は困難ばかりだと考えている。
たとえば「現実に目の前で行われている、労働者の自然発生的な経済闘争」が、この先そのまま革命につながっていくとは、まったく思っていない。だから革命家としては、この現状を肯定することができない。
しかしレーニンは、弁証法的に考える。
つまり、目の前の現実を、「これが現実だ」という理由で肯定したりはしない(現状追随しない)が、しかしまた、理想とは異なるという理由で、無視したり敵対したりすることもない(全否定しない)。
レーニンは、否定的な現実のなかに肯定的(理想的)なものを見て取る。そして、その理想的なものが、未来において現実となるように、積極的に介入していこうとする。 つまり、がっかりしたり、あきらめたり、絶望したりしてしまいそうな現状のなかに、未来の可能性を、希望を、光を見出して、さらにそこに介入して、可能性を育てようとするのである。
単純に現状を全肯定する人がいる。単純に現状を全面否定する人もいる。レーニンの目には、いずれも「可能性を無視して表面ばかりを見て、肯定したり否定したりしている人」と映るに違いない。
でも凡人はそんなことが面倒くさく思えてしまうのですよね。
若人頑張れ。