太陽電池とEVを両方持つと損!?

太陽電池とEVを両方持っちゃダメ?:日経ビジネスオンライン

ところが、固定価格買い取り制度の実施が足を引っ張りかねない状況になっている意外な業界がある。自動車業界だ。しかも、頭痛のタネは、同業界が現在提案する最もエコな製品、EV(電気自動車)という。
 
「太陽光パネルを買った消費者は、EVを買うなと言っているようなもの」とEV関係者は憮然とした表情で語る。太陽光パネルを買った消費者は本来であれば、余剰電力を1キロワット時当たり42円で電力事業者に買い取ってもらえる。ところが、その消費者がEVを所有していた場合、買い取り価格が1キロワット時当たり34円に引き下げられてしまうからだ。
 
太陽光パネルもEVも、いずれもエコ意識の高い消費者が選択する製品だ。それなのに、そこにカニバリズムを生じさせるような制度設計になってしまっている。

これは家庭用蓄電池もそうだし、エコウィル/エネファームのような発電設備でも同じです。

どういうことかというと、

この買い取り価格の区分は「ダブル発電」と名付けられている。その名のとおり、元々は自家発電設備などと太陽光発電を組み合わせたものを念頭においたものだ。本来は再生可能エネルギーの対象でないガスなどを使った自家発電設備の発電分を、余剰電力として買い取ることになる恐れがあるため価格が安く設定されている。
 
そして、蓄電池にも自家発電設備と同様の売電量の押し上げ効果がある。具体的には夜間に電力会社由来の電気を蓄電池に貯めこんでおき、昼間に売電するようなことも可能になりかねないということを、恐れたわけだ。つまり、ダブル発電の対象となっているのは正確にはEVというより、EV内部の蓄電池だ。そのためEVだけでなくPHV(プラグインハイブリッド車)やHV(ハイブリッド車)も、給電機能を備えた瞬間にこの対象となる。

蓄電池の場合は分かりますよ。 安価な夜間電力で充電したものを、昼間に太陽光発電の電力と一緒に売電されたら、おかしなことになってしまいます。

でも現行のエコウィルの場合、余剰発電力(使い切れない発電分)は熱に変換してるので、そもそも逆潮流が起こらないようになっています。 なのに太陽光パネルを付けると、買取価格が下がってしまいます。
このこともあって、太陽光発電の導入には躊躇しています。

太陽光発電以外の「自家発電設備の発電分を、余剰電力として買い取ることになる恐れ」がないと設備で保証できる場合には、太陽光発電の売電分は正当な価格で売電できるようにしていただきたいものです。