GEイメルトCEO 「原発を経済的に擁護するのは非常に難しい」

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[FT]「原発は高くつく」 GEトップの発言は本当か  :日本経済新聞

GEのジェフリー・イメルト最高経営責任者(CEO)が、原子力発電を経済的に擁護するのは「非常に難しく」、大半の国はガスと再生可能エネルギーの組み合わせに移行していると、7月末にフィナンシャル・タイムズに対して語ったのは、業界の「不都合な真実」を口にしただけだと見る投資家もいる。(中略)
 
「基本的にイメルト(氏)は正しい。最終的には、ガスと風力、太陽光の組み合わせになるだろう」。ロンドンに本拠を構え、クリーンエネルギー関連プロジェクトに投資するプライベートエクイティ(非上場株)投資会社ズーク・キャピタルのサマー・ソルティCEOはこう話す。

「世界で1位か2位になれない事業からは撤退する」という、ジャック・ウェルチ前CEOの合理的な考え方が徹底しているGEですから、原発事業についても冷徹な目で見られるのでしょう。

そもそも再処理や事故時の賠償コストまで考えたら、採算が合わないのは当たり前だし。

シティグループの公益事業担当アナリスト、ピーター・アサートン氏(ロンドン在勤)によると、英国で3.2ギガワット(GW)の原子炉を建設するコストの推定値は2008年に40億ポンドだったが、フラマンビルとオルキルオトの経験から、今では70億ポンドという。「原子炉1基当たり70億ポンドも払うとしたら、経済的にも政治的にも建設の正当化は非常に難しい」(中略)
 
原発には莫大な投資が必要で、建設にリスクが伴うことから、財政運営に苦しむ政府からの補助金や奨励金なしで、民間部門が進んで新たな原発に資金をつぎ込むことは考えにくい。前出のアサートン氏は「あれだけの規模の損失(20億ユーロに上るオルキルオトの予算超過)を被りながら支払い不能に陥らずに済む企業は世界にほとんどない」と言う。

そのうえ建設コストまで高騰したのでは、天然ガスには勝てないですね。