2013年もEVへの逆風は続く?

【テーマ3】自動車産業 2013年、世界の自動車産業は「市場変移」 「電動化」「通信との融合」の三大要素で異変か ――ジャーナリスト 桃田健史|テーマで読み解く2013年の課題と展望|ダイヤモンド・オンライン

「持ち上げておいて、ド~ンと落とす。どうして、日本のメディアはいつも、こんなことをするのか」
 
日系大手自動車メーカーのEV開発関係者がぼやく。

どこのメーカーかは想像つきますけどね。

でも、この流れはまだ続きそうです。

日本、欧州、さらにASEANでもEVに関する政策や普及活動はあるが、結局、世界EV市場で最も影響力が大きいのはアメリカなのだ。それは市場規模を意味するのではない。SAE(米自動車技術会)、CARB(カリフォルニア州大気保全局)、そしてNHTSA(米運輸省道路交通安全局)等、公的機関の(事実上の)政治力が強く、それが国策へと直接影響するのだ。
 
そのアメリカが欧州を巻き込んで進めているEV戦略が、CARBのZEV(ゼロエミッションヴィークル)新規定が発効する、2017年夏以降のEV市場拡大だ。それまでに、急速充電の標準化、衝突安全規定、そしてインフラ整備を「緩やかに進ませればいい」との考えが主流だ。この流れのなかで、GM「シボレースパークEV」、フィアット「e500」、BMW「i3」、VW「e up!」などが量産されるが、これらはあくまでも「市場に対する様子見」であり、または「環境ブランディング戦略の一環」に過ぎない。
 
そのため、「リーフ」を筆頭に日産が積極的に進めるEV戦略とは歩調が合わない。さらに言えば、ホンダ「フィットEV」、マツダ「デミオEV」もZEV法ありきでのリリーフ登板であり、日産とは方向性が違う。
 
結論としては、2013年のEV市場は、新モデルは出るものの、普及という観点では「踊り場感」が強調されるだろう。
 
こうした空気のなかで、米国発のEV事業破綻ニュースが届くと、日本のメディアは「EVバブル崩壊か!?」と書き立てるだろう。

ということはあと5年くらいは、EVの市場規模は増えないということかな?

EVに関しては先行者利益はないと思っていますが、先駆者の名誉は得られたので、日産としてもHVの自社開発遅れのイメージダウンをカバーするには悪くない意思決定だったのではないかな?


日産、“本命”EV低迷でもHVシフトを名言できないジレンマと課題 (Business Journal) - Yahoo!ニュース

ゴーンCEOは先に述べた年末の会見で、HVを投入することについて「(EVへの賭けを)ヘッジしているとは見なさないでほしい。全くそうではない」と強調。「HVを求める消費者や市場が存在する以上、HVを提供するのがメーカーとしての使命だ」と、苦しい弁明をした。EVの先頭バッターを自負しているゴーンCEOは、EVからの方針の大転換を口にするわけには、断じていかないのである。(中略)
 
日産はようやくHV重視の現実的な戦略に舵を切った。だがEVの盟主、日産は、決して「EVのクルマとしての未成熟さ」を認めようとしない。
 
13年は、まず、EV敗戦を認めることから始めなければならない。これはカルロス・ゴーンCEOの経営責任を問うことになるが、現在の日産の経営陣に、ゴーン氏の首に鈴をつけることができる力量を持った役員はいない。だから、経営責任は不問にするしかない。
 
とはいっても、EVからHVに戦略を大転換するのであれば、なし崩しに進めるのではなく、いったん区切りをつけるべきなのではないか。EVの敗北宣言である。
 
「EVは期待外れでした」と、はっきり言うべきなのだ。

「ビッグマウス」の割に結果が出なかったことについて、もし謝る必要があるとしたら株主に対してでしょうが、別にEVのせいで赤字になっている訳ではなし。 第一、マスコミや消費者に謝る必要はないと思いますが。
今の時点で勝ち負けを言う意味もないでしょう。