トヨタがタイ乗用車市場で失速した原因は?

トヨタ、タイ市場で失速 乗用車部門でホンダ独走…いったい何が? - SankeiBiz(サンケイビズ)

今年3月末~4月初めに開催された東南アジア最大級の自動車展示会「バンコク・インターナショナル・モーターショー」を訪れた日系自動車メーカーのある幹部は、トヨタの展示ゾーンをみて唖然(あぜん)とした。
 
展示してあったのは真っ赤なメタリック色に燦然(さんぜん)と輝くトヨタの新型小型車「ヴィオス」(排気量1500cc)。「一瞥(いちべつ)しただけでホンダ・シティのデザインをまねしていると分かった」と、この幹部は断言する。

そんなに似てるかね? 前モデルのVIOSのデザインは確かに酷かったけど。

タイはいまバブルといってもいいくらい消費が旺盛です。 BRIOのようなエコカーだけでなくCR-Vやアコードもよく売れてるもんね。

タイ政府が内需を刺激しようと導入した「自動車物品税の還付措置」。ガソリン車で排気量1300cc未満のエコカーを対象に最高10万バーツ(約31万円)を事実上免税する施策で、恩恵を受けようと多くのタイ人ユーザーが販売店に足を運んだ。
 
他のセールとの相乗効果もあって、昨年1年間の新車販売台数は市場全体で約144万台にのぼり、過去最高を更新した。納車まで半年以上先という人気車種も珍しくなかった。
 
ホンダはこの好機を逃すまいと、発売済のエコカー「ブリオ」に加えて、タイ人に人気の高いセダン型エコカー「ブリオ・アメイズ」も発売。経済的に余裕のあるユーザー向けに排気量1500ccの新型「シティ」を投入するなど、用意周到なラインアップで販売戦線に臨んだ。結果は前年比108%増の17万台余りで過去最高。乗用車部門ではトヨタを抜きトップに躍り出た。
 
これにトヨタはあわてた。日本から豊田章男社長を招いての50周年記念式典を挙行したのもつかの間、首位を奪還しようと「急遽(きゅうきょ)、投入が決まったのが、トヨタとしては主力とはいえない小型車のヴィオスだった」と先の日系メーカー幹部。
 
だが、思いとは裏腹にその後も乗用車部門の不調は続く。ついには月間の販売台数シェアも前年比10ポイント以上の落ち込みを見せるようになり、タイ市場で完全にホンダの後塵(こうじん)を拝すようになってしまった。

中国でもそうだったけど、トヨタは現地の優遇税制に対する対応が遅いよね。
もはや現地に開発機能がないと、ニーズに合った商品をタイムリーに提供できないと思います。