日産、第1四半期は増収増益も世界販売台数は微減

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日産、田川執行役員「通期予想達成に自信」…第1四半期決算 | レスポンス

日産自動車が7月25日に発表した2014年3月期の第1四半期(4-6月期)連結決算は、営業利益が前年同期比23%増の1081億円となった。今期から中国の合弁会社が持分法適用会社となる会計基準の変更を行ったため、参考データとして前期までの基準による利益も公表。それによると中国の販売悪化が反映され2%の営業減益だった。
 
世界販売は北米が17%増の大幅な増加となった以外は各地域で減少し、3%減の117万台となった。中国は販売が大きく落ち込んだ1-3月分(前年同期比15%減)が計上され、全体の足を引っ張る格好となっている。
 
円高是正による営業利益段階での増益要因は旧会計方式で698億円に上った。売上高は18%増の2兆2329億円、純利益は14%増の820億円だった。通期の業績予想は見直しをせず、営業利益は6100億円(17%増)を目指す。田川丈二執行役員は「第2四半期以降は世界での新車投入効果や中国事業の回復などにより業績は回復すると思われる。通期予想は達成する自信をもっている」と述べた。

「増収増益」という良いニュースとして捉えるか、「世界販売3%減」という悪いニュースなのか、メディアによって扱いが違います。

でも四半期で連結営業利益が1081億円しかなくて、そのうち円安効果が698億円というのは、どう考えても良いニュースじゃないですね。

ところで日産は日本勢としては唯一、中国の合弁会社を連結対象にしていたのですが、なぜ今期から持分法適用会社にしたんですかね?

→ どうやらIFRSが変更になったことへの対応だったみたいです。

吉永康樹のCFO News » 日産中国合弁会社を比例連結から持分法に変更

日産自動車が現地企業と合弁で営む中国事業の収益の計上方法の変更を検討する。連結売上高や営業利益に反映させる従来方式に替え、営業外の「持分法投資損益」に計上する案が有力だ。国際的な会計基準の見直しに対応する。年間の営業利益を見かけ上1000億円超押し下げる要因となる見通しだ。
(日本経済新聞2012年10月18日13面)

逆に言うと、いままでの会計基準の選択によって、年間の営業利益を見かけ上1000億円超(言い方は悪いですが)トヨタやホンダよりも水増ししていたことになりますね。


日産はなぜ中国で成功しているのか―東風汽車・中村総裁を直撃! - 毛沢東の意思で山奥に作られた 日経トレンディネット

小沢:中国の日産はトヨタやホンダと会社の作りが違いますよね。合弁先が東風汽車公司の1社しかないし、そもそも社名に“日産”と入っていないじゃないですか。
 
中村:例えばトヨタさんやホンダさんが乗用車を作るために中国の会社と合弁するのに対し、我々は遅れて業界に入ったこともあり、(社長兼最高経営責任者である)カルロス・ゴーン氏が政府から頼まれて、今までとは違う合弁を組むことになった。「本体(東風汽車公司)の面倒もみてもらいたい」ということになったわけです。だから一般的には、僕は東風日産の社長だと思われがちですが、実はそのひとつ上の社長でございまして。
 
小沢:だから肩書きとして、「東風日産」総裁じゃなく「東風汽車有限」総裁とされているんですね。

今さらチャイナリスクにビビったわけじゃないでしょうしね。