プリウスPHVが売れない理由

ユーザー心理を見誤った「プリウスPHV」 - クルマ - Tech-On!

プリウスPHVのEV走行距離は短い。JC08モードで26.4kmにとどまる。これでは一般の人が1日に走る平均距離である20kmをEVモードで走れない。EVを使いたい層、つまりPHEVを購入したいと考える層にはもの足りなく映るだろう。
 
JC08モードは、街乗りとも異なる上にエアコンとヒータを使わない状態で測る。状況によるが、エアコンを使いながら走るとモード値から2割は減る。ヒータを使うとさらに減る。またPHEVやEVでは車内のモニターに走行可能距離を示すが、その値は余裕分を考慮して少なめに表示する。十数km走れる場合でも、実際には10kmと表示することが多い。ユーザーはモニターの走行可能距離で航続距離を判断する。これらを考慮すると、実際に使う場合で20kmの航続距離を必ず実現するにはモード値で少なくとも35km以上にしなければならない。
 
最近発売された他社のPHEVを見ると、三菱自動車の「アウトランダーPHEV」が60.2km(JC08モード)、ホンダの「アコードプラグインハイブリッド」は37.6km(JC08モード)と、ともに35km超に設定している。

「ユーザー心理を見誤った」なんて、プリウスPHVよりはるかに販売台数が少ないi-MiEVのプロジェクト マネージャーに言われたくないと、トヨタは思っているでしょうね。

割高な値付けは、トヨタがそれだけプリウスブランドに自信を持っていたということなんでしょう。
それでもアコードPHEVの500万円に比べたら、まだ売る気がある価格設定にはなっていると思いますけどね。
北米でのアコードPHEVのベース価格は3万9780ドル(約335万円)だそうですから。

ちなみに普通のプリウスのバッテリー容量は1.3kWhです。 プリウスPHVも限定発売の頃は5.2kWhあったらしいのですが、現行のやつはコストダウンのためか4.4kWhになってしまいました。

アコードはハイブリッドが1.3kWh、PHEVが6.7kWh。 アウトランダーPHEVはバッテリー容量が12kWhもあるようです(実際に使えるのは8kWh程度という話もありますが)。
「重たい3列シートSUV 4WD」だからかと思ったら、車両重量は1770kgと重いもののアコードPHEV(1740kg)やプリウスPHV(1675kg)と極端に違う訳でもないですね。

販売は法人向けリースだけ:「アコードプラグイン」の複合燃費は70.4km/l、アウトランダーとプリウス上回る - MONOist(モノイスト)

PHEVとしての燃費を示す複合燃費は、電池容量の多いアウトランダーPHEVや、より小型のプリウスPHVを上回る70.4km/l(リットル)を達成した。ただし、HEVとして走行させた場合の燃費であるハイブリッド燃費は、プリウスPHVに軍配が上がった。
 
ハイブリッド燃費でプリウスPHVの方が良好であるにもかかわらず、複合燃費はアコード プラグイン ハイブリッドが上回った理由は、EV走行時の燃費に相当する電力量消費率に表れている。プリウスPHVの8.74km/kWhに対して、アコード プラグイン ハイブリッドは9.26km/kWhであり、1kWh当たりの電力量で走行できる距離が多いのだ。この値は、ホンダの電気自動車(EV)「フィットEV」に匹敵するという。

プリウスのボディにアコードPHEVのパワートレイン載せたら、どのくらいの燃費になるんでしょうか。


それはさておきEVじゃなくてPHEVに乗る人は、出先で充電したいなんてあまり思わないんじゃないかと思うんですが、どうなんでしょうね?

【オートモーティブワールド13】アコードPHV「7割がEV走行だけで目的地に到達」 | レスポンス

また「充電に関しては6.6kwの大容量チャージャーにした。この意味はデパートでショッピングや食事をしたりしている間に、240V充電に差すと約40分で完了する。ちなみに30分間でも大容量チャージャーなので10マイルほどEV走行できる距離が復帰する。短時間充電を可能にすることで、ユーザーに充電する機会を設けてもらって、行きも返りもなるべくEV走行してもらおうという考えで設定した」という。

アコードPHEVも急速充電ではないですが、大容量化した通常充電器で十分だという判断なんでしょう。
確かにEVほど大容量の電池を積んでないので、通常充電でもEVの急速充電と同じくらいの時間で完了するのでしょう。

一方でアウトランダーPHEVの場合はバッテリー容量が大きいので、急速充電器が必要なんだと思います。

ホンダ・アコード ハイブリッド 開発者インタビュー | webCG

--だったら、PHV仕様で急速充電器を使えればうれしかったのに。
 
そういうこともすぐできすよ。でも、これからだんだんEVも普及するでしょう。そんな中でPHVが充電器を占領しちゃ申し訳ないっていうか、そこまで必要ないだろうと、今の時点では思ってます。取りあえずPHVを法人主体のリース販売に限ってるのも、実質的にEV同然に使ってくださる範囲で、そのよさを生かしていただこうということで。

一般販売するときに、CHAdeMOを載せてくるかどうか注目ですね。