日本電産、ホンダの電子部品子会社を買収へ (ロイター) - Yahoo!ニュース BUSINESS
日本電産<6594.T>は30日、ホンダ<7267.T>やNEC<6701.T>などが出資する自動車用電子制御ユニットメーカー、ホンダエレシス(横浜市)の全株式を取得すると発表した。今後、成長が見込める自動車部品市場での事業強化を目指す。
2014年3月末に買収完了予定。買収には手元現預金を充当する。日本電産が手掛ける車載モーター分野と、ホンダエレシスのECU(電子制御回路)分野を組み合わせ、モーター単体ではなくモジュールで顧客に供給し事業拡大につなげる。
日本電産の永守重信社長が午後6時に、都内で記者会見する。ホンダエレシスの株主構成はホンダが60.8%、NECが33.4%、ショーワ<7274.T>と日信工業<7230.T>が2.9%。2013年3月期の売上高は332億円。
日本電産って「あの」永守重信が社長の会社でしょ? ホンダとはかなり社風が違うだろうから大変だね。
ホンダ、エレシス株を日本電産に譲渡…岩村副社長「ウィンウィンの関係つくれる」 | レスポンス
ホンダの岩村哲夫副社長は同日開いた決算会見で「電子制御部品はコストダウンや軽量化の要求から、モーターなど機械部品との一体化がどんどん進んでいる。モーターとアクチュエーター技術で世界トップレベルにある日本電産とホンダエレシスが一体化することで、この今の流れの中で非常に強い商品群を今後開発できるのではないか」と株式譲渡の背景を語った。
さらに「今のホンダエレシスの技術と日本電産の技術が融合することで、私どももその恩恵を十二分にあずかることができる。基本的に今後、日本電産とホンダエレシスは色々な分野で色々な顧客層を開拓していくと思う。そういう中でホンダの枠を外れて自由に、様々な可能性にチャレンジすることで、お互いがウィンウィンの関係をつくれる」とも述べた。
パワステなど機電一体型部品が増えるから、たしかに合理的ではあるんだろうけど、会社と一緒に従業員も売られてしまう訳だからね。
ホンダ、かわいい子に旅をさせて狙う果実 :記者の目 :企業 :マーケット :日本経済新聞
エレシスは衝突被害軽減システムやアンチロックブレーキなどの安全分野や、自動運転など最近話題の技術に強みを持つ。車載事業の強化をテーマに掲げる日本電産からすると喉から手が出るほど欲しい技術。実際、永守重信社長がホンダの伊東孝紳社長に「ずいぶん前から譲渡を懇願してきた」という。
念願の「虎の子」を手に入れた永守社長の口がいつにも増して滑らかだったのも無理はない。「エレシスと一緒に稼ぎますよー。ただ、ホンダさんからはもうけないで、ほかのところからもうけることにします」と、「永守節」の軽口も飛び出した。
片や、売り手のホンダ。車の電子化が急速に進む今、あえて中核技術を担う「虎の子」子会社をグループ外に出す狙いは何か――。そこには目先の収益にとらわれない大局的な経営判断がありそうだ。つまり、「ケイレツ」に甘んじることなく独立系の日本電産傘下で厳しく鍛えてもらえば、結局は今よりもホンダに貢献してくれるはず、という読みだ。(中略)
構図は電子部品業界も同じだ。今のエレシスの株主構成はホンダグループが66.6%、NECが33.4%で300億円程度の売上高の95%がホンダ向けだ。これが独立系の日本電産の傘下に入れば、ホンダの「ケイレツ」から解放され全方位外交が可能になる。顧客層が格段に広がることで量産化が可能になり、1個当たりのコストが下げられる。さらには「日本電産が強いモーターやアクチュエーター(駆動装置)と、エレシスの得意な制御部品との一体化が進んでいることを考えると、非常に強い商品を開発できる」(ホンダの岩村哲夫副社長)との期待も高まる。
最近のホンダは自動変速機の開発もZFやLuk(Schaeffler)に外注するくらいだし、ショックアブソーバーもザックス(ZF)を使い出したりしてるからね。
ビジネスニュース 企業買収:日本電産が目指す下剋上、ホンダ子会社買収で車載システムメガサプライヤへ - MONOist(モノイスト)
日本電産は2006年12月にValeoのモーター&アクチュエータ事業を買収して以降、車載モーター事業の強化に努めている。2010年10月にEmerson Electricのモーターおよびアプライアンス制御事業、2012年12月に中国の江蘇凱宇汽車電器を買収。2013年9月には、子会社の日本電産サンキョーが、車載ステッピングモーターを手掛ける三菱マテリアルシーエムアイの買収で基本合意したばかりだ。
ただしこれらの車載モーターは、自動車メーカーに車載システムを納入するティア1サプライヤ(1次サプライヤ)が直接の納入先となる単品部品である。つまり、日本電産の車載事業の自動車生産サプライチェーンにおける位置付けは、ティア1サプライヤの下のティア2サプライヤだった。
今回のホンダエレシスの買収によって日本電産は、ティア2サプライヤからティア1サプライヤに転身することになる。将来的には、年間売上高が数兆円規模のデンソーやRobert Boschのような「“世界トップのグローバルメガサプライヤ”に大きく一歩を踏み出すことが可能になる」(同社)というわけだ。
ティア1とティア2じゃ天と地の差があるからね。
日本電産としては、日立オートモーティブのような存在になりたいんだろうね。
「村田やTDKなどと比べないでほしい」、日本電産の永守社長 - クルマ - Tech-On!
日本電産はこれまで、車載事業では1次部品メーカー(Tier1)にモータを納入する2次部品メーカー(Tier2)の位置付けだった。ホンダエレシスを買収してシステム全体を手掛けることで、今後はTier1の位置を狙う。永守社長は「いつまでも(電子部品メーカーである)村田製作所やTDKなどと比べないでいただきたい」と語り、「(Tier1の世界大手である)Bosch社のような会社を目指す」と意気込んだ。
永守社長は買収完了後にホンダエレシスの社名を変える考えで、「日本電産エレシス」にすることを示唆した。買収後は「まず日本電産とホンダエレシスの経営の差異を埋めるために日本電産の考え方をじっくりと理解していただく」(同氏)ことに力を注ぐ。なお買収価格については公表していないが、永守社長は「非常にリーズナブル」であることを強調した。
日立なんかメじゃないってか? Boschとは大きく出たね。
「機電一体の意義は、機のバラつき補正にあり」、デンソーがGSA Forum Japanで講演 - クルマ - Tech-On!
しかし、車の電子化に変化がないわけではない。同氏によれば、今後の自動車の電子化のポイントは、複数のECUの連携と、機械と電子の統合(機電一体化)である(図4)。特に後者でSuper-IDMのデンソーの真価を発揮できるとした。そして、機電一体化の意義は、「バラつきが多い機械(機構)部品の補正にある」と述べた。その具体例も同氏は紹介した。ディーゼル車用の圧力センサー内蔵の燃料インジェクター(噴射器)である(図5)。バラつきを抑えることで、従来型のインジェクターに比べて安定した噴射が可能になり、燃費が向上するという(図6)。
そういう流れの中での、今回の買収ということです。