「計画未達」でゴーンいらだち、COO更迭で権限強化

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日産「計画未達」に大なた ゴーン社長いらだち  :日本経済新聞

 ゴーン社長は1日の社内向けネット放送で「9つの工場を同時に新設・拡張している。執行面をより重視する必要がある」と語っている。世界販売を2011年度の480万台から16年度に750万台に急伸させる計画を策定した当初から「急拡大のひずみはくる」と周囲は見ていた。
 
予想は的中。米戦略車「アルティマ」は部品メーカーが発注に追いつかず、品不足に。東南アジアでの増産に加え、新興国ブランド「ダットサン」の立ち上げで、現場の疲労感が高まっていた。
 
一方、ゴーン社長もトップを兼務する仏ルノーの不振で雇用問題に忙殺。同社のCOOも突然辞任し「日産のマネジメントに関与する時間は減っていた」(日産幹部)。ルノーの不振を補うはずの日産の減速がゴーン社長にはショックだった。(中略)
 
会見でゴーン社長の口からは今後の業績回復の具体策は出なかった。“解任”人事の印象だけが残るようだと「社員は萎縮してしまう」(同)。ルノー・日産の提携から来年で15年。日産は大きな転機にさしかかった。

トヨタ・ホンダの「敵失」を突いて攻勢に出た日産でしたが、今はモメンタムが来てないですね。

苛烈なり! 日産ゴーンCEOの体制変更 (東洋経済オンライン) - Yahoo!ニュース BUSINESS

若返りというものの、今回、ECを退くのは志賀氏とドッジ氏の2人だけだ。もともとドッジ氏は自ら退任の意向を示していたとのことで、実質的に志賀氏1人がECから外れる。新たにナンバー2となる西川氏は志賀氏と同じ1953年生まれであり、経営陣が特に若返るわけではない。
 
ゴーンCEOはかねてコミットメント経営を掲げ、目標の必達をもっとも重視してきた。そして、目標が実現されない場合、責任を取ることを求める。最近では、日本市場でのシェアダウンや電気自動車(EV)の普及の立ち後れを要因に、担当役員が交代した。
 
今回、他のECメンバーに”お咎め”がなく、COOを廃止してゴーンCEOの権限強化がなされたことをみれば、志賀氏が業績低下の責任を問われたと見るのが自然だろう。

殿を守るために臣下が詰め腹を切るのは珍しくはないけれどね。

志賀COOが退任しトロイカ体制に! ”老害化”が進む日産自動車カルロス・ゴーン社長は晩節を汚すのか/井上 久男 (現代ビジネス) - Yahoo!ニュース

COOの職務を一部ずつ受け継ぐ3人は、部下への指示が細かすぎたり、ゴーン氏の顔色ばかりをうかがっていたりするとの評判の「世渡り上手」でもある。日本にいることが少ないゴーン氏の代役としてリーダーシップを発揮していくタイプではない。
 
これではゴーン氏への依存度はますます高まり、それは独裁体制を維持したいゴーン氏にとっては思う壺なのである。だからこういう人事をしたとも言える。

本当はもう日産は、ルノーやゴーン氏に頼らなくても自力でやっていける力を持っていると思います。
ゴーン氏としては日産が自立しないように、手綱をしっかりと握っておきたいのでしょうね。
でもルノー再建に忙殺されていて、日産の経営に関与できる時間は限られています。

今の日産にとっては、ゴーン氏自身が最大のリスク要因になっていると思います。