コンパクトシティ構想の課題とは

「地域包括ケア・コンパクトシティ」構想の課題:日経ビジネスオンライン

まず「空間選択の重要性」である。「国土のグランドデザイン2050」は、次の2つの可能性を示している。「2050年の人口が2010年と比較して半分以下となる地点が現在の居住地域の6割以上となる」と、「現人口が10万人未満の市町村は全国平均の減少率(約24%)を上回るスピードで人口が減少する」だ。投資の視点から見た場合、このような空間に多くの介護施設を供給するのは非効率でリスクが高い。
 
また、同参考資料によると、対家計サービスの施設(例:コンビニ、百貨店、総合スーパー、スターバックス)が立地する確率が80%以上となる自治体の人口規模は約30万人以上だ。医療・福祉サービスの施設が立地する確率が80%以上となる人口規模も約5万人以上とある(参考資料=リンク先のスライド番号35)。このため、投資の視点から介護施設の供給を効率的に行うためには、40年後の2050年も、このような人口規模を有する地域に立地するのが望ましい。

やっぱりスタバが基準なのね。

それはさておき、

地方中枢拠点都市圏構想は、総務省が中心になって、2014年5月に地方自治法を改正して進めている。一定の条件を満たし、「地方中枢拠点都市」に指定された都市に対して、地方財政措置(普通交付税や特別交付税)を講ずるものである。
 
条件は以下の通り。

・3大都市圏を除く政令指定都市と中核都市(人口20万人以上)のうち、昼夜間人口比率1以上の61市(平均人口約45万人、中央値約34万人)
・近隣市町村と「連携契約」(医療・福祉・教育・公共交通といった様々な生活関連サービスにつき、自治体間で相互に供給することを議会で議決し義務付けるもの)を結ぶ
 
従来の定住自立圏構想と比較し、道府県でなく都市に直接普通交付税で一定額を恒常的に措置する点が特徴だ。総務省は2014年6月、「地方中枢拠点都市」制度のモデルに9地域(盛岡市、姫路市、倉敷市、広島市、福山市、下関・北九州(両市合同)、北九州市、熊本市、宮崎市)を選定した。

盛岡市以外は西日本というのが不思議だけど、下関も入っているんだ。 スタバがあるからかな? 北九州のベッドタウンとしてしか生き残っていけないだろうけどね。

コンパクトシティの課題とは、つまるところ方法論(どうやるか)な訳です。 住民を強制移住させる訳にもいきませんしね。

また、コンパクトシティ関連施策を拡充させるためには、以下に挙げる戦略的エリアマネージメントが必要となるはずである。
 
・人口密度が一定以下に陥ったエリアでの固定資産税などの引き上げ
・地方交付税の人口要因の見直し(例:人口が減少した時に交付税が減少するメカニズムの強化)
・空き家対策(例:住宅が建つ土地の固定資産税を軽減する措置の廃止)
 
(中略)
 
従来の交付税制度では、立ち行かない自治体を延命させることしかできない可能性が高い。財源を、薄く広く全国に配分しているからだ。急速な人口減少が見込まれる地域において必要となるのは、いわばダウンサイジングを図るための「撤退作戦」だ。そのための政策手段や合意形成の手法が求められている。また、国土利用計画法や都市計画法の見直しも重要だ。

要するに兵糧攻め(少しずつお金やサービスを絞っていく)によって、住民の都市部への移動を促進する感じなのかな? 新規住宅建設禁止地域なんて指定も必要かもしれません。

石破茂 地方創生大臣には、ぜひ鳥取からこういう取り組みを広げて頂きたい。 あ、でも鳥取にはスタバがなかったね。