世界経済は、米国民の借金で回っている

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なぜ米国経済だけが好調なのか :日経ビジネスオンライン

だが、日本を含め各国・各地域が成長ペース確保に四苦八苦している中で、なぜ米国だけが順調な回復を見せているのだろうか。
 
まず、FRBの量的緩和政策が株価・不動産を期待以上に押し上げて個人消費増という米国特有の資産効果を生んだ、という解釈が出来る。また、情報産業などにおける米国企業のしたたかな戦略が奏功した面もある。政府部門の急激な縮小が一段落したこと、ヘルスケアやシェールガスなどの部門で新たな就業機会が生まれたこと、自動車需要が予想を超えるペースで回復を見せたこと、なども牽引力として挙げられるかもしれない。
 
これらの要因を筆者なりの金融的視点で整理すれば、米国経済が従来の「レバレッジ経済」を取り戻しつつある、ということになる。米国では、企業も家計も借金を使って経済を拡大するあの「米国流成長システム」が復活してきた、ということだ。
 
典型的なのは、自動車販売である。2009年2月には年率換算で1000万台を割り込んだ米国での自動車販売台数は、8月には1700万台を超え、金融危機前の水準を回復している。その原動力となっているのは、自動車版「サブプライム・ローン」だ。

結局どこかに「お金の借り手」がいなければ、経済は回らないのです。