計画を再度見直すしかない。そこで最大の制約となったのがラグビーW杯だった。
そもそも国立競技場の建て替えは、09年にラグビーW杯招致が成功したのをきっかけに浮上した経緯がある。五輪組織委員会の会長を務める元首相、森喜朗(78)は、今年6月まで日本ラグビー協会の会長を兼務。14年に旧競技場の解体工事の入札不調などが続いた際は、JSC理事長の河野一郎(68)に「ラグビーに間に合わせないつもりか」とねじを巻いた。
「キールアーチをやめれば五輪には間に合う」とする建築家らの主張に対し、五輪組織委幹部は首を振る。「森会長の思いを知らないから言えること。ラグビーを飛ばして、五輪のための競技場を造るという選択肢はない」
6月29日、東京五輪・パラリンピックの関係機関のトップが集まった調整会議で、文部科学相の下村博文(61)は「整備費は2520億円」「完成は19年5月」と報告。組織委会長の森は「努力してまとめていただいた」とにこやかにねぎらいの言葉をかけた。
本当にシンキロウは害虫だな。