新型プリウス、駆動モーターの伝達から遊星歯車を除去

損失を20%減らしたTNGA対応の無段変速機とモーター - クルマ - 日経テクノロジーオンライン

トランスアクスルでは、従来は遊星歯車機構を使って1つの軸(同軸)に配置していたモーターと発電機を、2つの軸に分ける複軸配置に切り替えた。伝達要素を遊星歯車機構から平行軸ギアに替え、上方の軸にモーターを、下方の軸に発電機を配して、その分、軸の長さを縮めた。その結果、新しいトランスアクスルの全長は362mmと、従来の409mmよりも47mmも短くなった。
 
遊星歯車機構から平行軸ギアに替えることで、部品点数も約8割減ってシンプルな構造となった。これも小型・軽量化に貢献している。こうしたトランスアクスルの小型・軽量化により、機械損失を約20%低減することができた。

たくさんの車種に搭載しようと思ったら、幅の問題は避けて通れないですからね。

「プリウス」ハイブリッド制御、現行踏襲して正常進化 - 電動化 - 日経テクノロジーオンライン

駆動モーターの減速機構に、平行軸歯車を採用する。従来は遊星歯車だった。構成部品が少なく、構造が単純な平行軸歯車に変えることで接触面が減り、伝達損失を抑えられる。これに対して、発電機とエンジンがつながる動力分割機構には、現行車と同様に遊星歯車を使う。駆動モーターは平行軸歯車、発電機とエンジンは遊星歯車を介して、最終減速機につながる構成だ。
 
遊星歯車は、内側のサンギアに発電機、その周辺のプラネタリーギアにエンジン、外側のリングギアに最終減速機をつなぐ。動力源の“つながり方”は現行車と同じと言え、制御手法も必然的に同じものを使える。例えばエンジンを高効率域で動かすものの、走るのに使うトルクがそれほど必要ないときは、発電機にエンジンの力を回して電池を充電する。大きなトルクが必要な場面では、駆動モーターとエンジンの動力を組み合わせる。
 
変更点もある。大きいのが、エンジンを停止して駆動モーターのみで走る車速域を現行車で70km/hまでのところ、次期型では110km/hまで高めること。中高速域の燃費性能を高めやすくなる。

エンジンに対する負荷は「走行抵抗+発電機」な訳でここは遊星歯車を使って合成する感じでしょうか。 駆動モーターの制御はもとともと緻密に制御できるところなので、遊星歯車を使わずとも大丈夫なんでしょうね。

新型「プリウス」の電池、ニッケル水素、リチウムともに出力高める - 電動化 - 日経テクノロジーオンライン

新型のニッケル水素電池は、総電圧が201.6V、電流容量6.5Ah、セル数168個のもの。モジュールは3代目プリウスで使用したセル数6個のものと同じだが、電極を変更して充電時に受け入れられる電力とアシスト時に出力できる電力を増やした。従来型の電池に比べて、出力は28%増えており、長い下り坂などでより多くの電力を回生できるという。
 
ニッケル水素電池の出力に合わせて、リチウムイオン電池も高出力化した。プリウスαに採用した電池に対し、電極材料を変更するとともに、セルの抵抗などを下げている。電圧は207.2Vで、電流容量は3.6Ah、セル数は56個だ。
 
なお、リレーや電池監視ユニットを含めた電池パックの質量はニッケル水素電池が40.3kgと従来より1kg軽くした。体積は35.5Lと10%削減し、後席の下に搭載できるようにした。リレーや電池監視ユニット、ワイヤハーネスを小型化するとともに、電池パックに含まれていた空冷ファンをボディー側に取り付けたことで実現した。リチウムイオン電池の質量は24.5kgとニッケル水素電池よりも15.8kg軽い。

NiMHはSOCが半分くらいしか使えないから、電流容量はたくさん積む必要があります。 Li-ionはその半分で済みますから軽くなります。 でも容量単価は高いので、コストは同じくらいかな?