BR-Vは日本でも売れるか?

BR-V、すんごくヨカッタけれど、ホンダ国内販売の窮状は続く?(28日) | 自動車評論家 国沢光宏

以前も書いた通り、八郷さんが「BR-Vは良いクルマですよ」と言っていたので、今回借りてみた次第。おそらくホンダ社内でもどんなクルマを日本で売るべきなのか、様々な意見出てることだろう。ハッキリしてるのは、「グレイスとジェイドを選んだ人が徹底的にセンス無かった」ということです。どちらも新興国向けだからして、日本仕様にするのは手間掛かったと思う。BR-V選んでも同じ。
 
普通のセンスあればBR-Vを選ぶ。私のようなボンクラですら、グレイスもジェイドも見た瞬間「こらダメですね!」。いや。ホンダの研究所や、日本の販売部門担当の多くの人はダメだと考えたはず。実際、そういった声も多く聞く。つまり徹底的にセンスの無い人の意見を誰も覆せなかった、ということだ。

仕事でインドに来ています。 ようやく日程の半分を終えたところ。 早く帰りたいです。

さて、当地ではマルチスズキのクルマがやはり多いです(アルト800はほとんど見ないですが、スイフトやそのセダン版、あとスプラッシュも多い)が、ホンダ車も結構走っています。
ブリオ・アメイズが多いですが、シティ(グレイス)も多いです。 マレーシアと同じでセダン信仰が強いみたいですね。
インドでのシティの位置づけは「いつかはシティ」らしくて、中産階級(といっても所得のある方)がギリギリ手が届きそうなのがシティなんだそうです。

それはさておき、日本のホンダが「グレイス」を導入することにしたのは、当時の国内販売ラインナップでセダンが絶滅寸前だったからです。 というか先代アコードがディスコンになってから、一時はほんとに絶滅してた。

5ナンバーのセダン市場は、トヨタはカローラでHV導入前でもそこそこの販売台数をあげてましたが、その他のメーカーはめぼしい競合車がありませんでした。 日産でさえ、中国メインのシルフィくらいしかないですし。
そこにHVのグレイスを投入すればそこそこ売れるだろうし、「どうしてもセダンがいい」という顧客層に応えることができます。
ホンダ車で最も生産台数が多いシティベースなら、円高下で部品を逆KDしてくれば採算性も良いだろうと。

この考え方は間違ってないと思いますけどね。 誤算(というか当たり前なのだけど)はカローラの顧客は、たとえグレイスの方がカッコよくて燃費が良くても、カローラから離れることはないです。
それとホンダの販社の社長が「グレイスを売るべき顧客には、すでにフィットを売ってしまった」と言ってました。 リコール問題で発売が大幅に遅れたのは痛かったですね。
今でも月販1500台くらいは売れてますから、ホンダのセダンとしてはこんなものじゃないでしょうか。

ジェイドについてはあれを売ったことよりも、「たくさん売れる」と思ったことの方が不思議ですね。 ニッチなクルマとしてはアリでしょう。 エディックスとかと同じ系譜と思えばいいんじゃない?


で、BR-Vですが、インドでも作っているのでよく見ます。
もし売価が150万~180万円なら売れなくもないかなと思いますが、日本で作ったらもう30万円くらい高くなりそうですね。
200万円ぽっきりで買える3列シートミニバンってあまりないので、あまり余裕のない子育てファミリーにはいいかもしれません。 それでもバカ売れはしないでしょうね。 月販5千どころか3千も行かないかも。

まあ、評論家や一般大衆は好き勝手言えますが、メーカーは大変ですな。
それに「ホンダの窮状」を心配するより、マツダの心配をした方がいいんじゃないですかね?