EVの競争力の1つが「燃費の安さ」だ。一般的なHVが約6円/kmであるのに対し、EVは約3円/kmと安い。
だが、この差は現行のガソリン代を前提にした場合だ。ガソリン価格の約半分は揮発油税などの税金が占めているため、税制次第で競争力は変わる。
現在、道路保守などの財源はガソリンへの課税に頼っている。EVの普及率が高まれば、EVの充電などへの課税がテーマとして浮上してくる可能性がある。ある意味、EVとは“税逃れ商品”なのである。仮にガソリン並の税が課されれば、EVの燃費上の優位性はなくなる。
EVはガソリン車に比べると重たくて道路舗装への攻撃性が高いよね。 その分、重量税は高くて然るべきだけど、エコカーということで免税になっています。
さらに揮発油税もないということだから、EVの経済優位性が「脱税」で成り立っているというのは言い得て妙ですね。
電気自動車は不公平…石油業界に危機感 揮発油税めぐる負担で募る不満 (産経新聞) - Yahoo!ニュース
ドイツは2030年、フランスやイギリスは40年にガソリン車などの販売を禁止する方針。世界最大の自動車市場の中国も19年からEVやFCVなど新エネルギー車を一定割合販売するようメーカーに義務付ける。結果、ガソリンや軽油などにかかる税収は大幅に落ち込む見込み。日本エネルギー経済研究所の試算によると、15年の経済協力開発機構(OECD)参加35カ国の自動車用ガソリン・軽油関連の税収は3700億ドル(約42兆円)に上る。
だが、自動車の電動化が急速に進むシナリオでは、30年に35カ国の新車販売の30%がEVやFCVなどに代わり、税収は2700億ドルと27%減少する。50年には新車販売のうちガソリン車などがなくなると想定し、税収は790億ドルと15年の2割程度に縮小する。日本では平成27年度の揮発油税の税収(国税分)は約2兆4600億円。これが2割程度になると、消費税1%分に相当する約2兆円が吹き飛ぶ計算だ。
第三のビールや加熱式たばこに関する課税の姿勢を見ても、EVの販売台数が無視できない量になってくれば、財務省は黙ってないと思いますね。