西伊豆・箱根ツーリング(初日)

2000年7月23日(日)

6月のある日、鈴鹿に転勤した同僚Mに八月連休に北海道ツーリングに行かないかと誘われた。 八月は帰省する予定だったので、代わりに連休前に西伊豆に行こうということになった。

その場の勢いでO.K.したのは良いけれど、実はバイクは車検が切れて1年半も放置してあった。 おまけにクラッチが張り付いて、ギヤを入れるとエンストしてしまう状態。 秋には妻帯者になる予定だったし、もう手放してしまおうかと思っていた矢先だった。

だが、もしバイクを売ってしまえばもう乗ることはないだろうし、売るにしても車検があった方がいいだろう。 ということで、最後の(?)ツーリングに出かける事になったのである。 本当は少しリハビリをしてツーリングに望む予定だったのだが、車検を通したのが一週間前だったので、結局ぶっつけ本番となってしまった。

DS050102124028.jpg

当日は自宅をAM6:30出発。 まずはR16を南下する。

なんせバイクに乗るのが1年半ぶり。 長距離のツーリングに至っては、4年ぶりである。 最初はずいぶん緊張したが、八王子に来たころには勘を取り戻していた。

相模原からR129→R246で、厚木へ着いたのがAM9:30.。 すり抜けは極力避けたので、随分と時間が掛かってしまった。

小田原厚木道路(R271)で一気に小田原へ。  箱根新道を登りきって休憩していると、こんなトレーラーが止まっていた。 ”危険”と書かれた爪がいかにも凶悪そうである。

DS050102124344.jpg

待ち合わせ場所は、静岡県清水町のR1沿いにある柿田川湧水公園である。

予定通り PM1:00に着くと、Mはもう到着していた。 愛車のCBR1000Fで、鈴鹿から高速をぶっ飛ばしてきたらしい。
会うのは3年ぶり。 「太った?」とお決まりの挨拶をする。

DS050102124710.jpg

体形に関しては、他人の事は言えないが(笑)。

実は、既にこの時点でかなりへばっていた。 暑かったのもあるが、精神的に消耗したようだ。 ブランクは大きい。
関係ないが、後ろに見える赤いクルマはモークである。 実物を見たのは初めであった。

DS050102125214.jpg

少し休んでから行こうという事になり、公園内を散策することに。 R1は浜松に遊びに行くのに何度も通ったけれど、こんな所があったとは知らなかった。 もっとも、この辺りを通過するのは決まって深夜だったというのもあるが。

DS050102125535.jpg

国道からずんずんと下に降りていく。 この先に湧水源の展望台がある。

DS050102125831.jpg

単なる水たまりのように見えるが、目を凝らすとモコモコと砂が吹き上がっているのがわかる。

柿田川湧水群は、富士山に降った雨や雪が地下水となり、数ヶ月~40年という歳月を掛けて、湧出しているところらしい。 湧水は川となり狩野川に合流して、駿河湾に注ぐ。 湧水量は一日に100万トンというから驚く。 PH7.2、水温は年間を通じて約15℃に保たれている(以上、説明書きの受け売り)。

DS050102130446.jpg

別の展望台には、直径1.5mくらいの不思議な瓶みたいな物があった。 底から湧水があるようで、フチから水がこぼれ続けているのだが、内側がなんとも言えない青い色をしているのだ。 まるで青の洞窟のように。
中には、どこから紛れ込んだのか魚もいた。 まさに「井の中の蛙...」である。

DS050102131240.jpg

無数の湧水が集まって、このような大きな川を形成する。 こんな川がR1の脇から、いきなり出現するのだから驚きである。 1日100万トンと言われてもピンとこないが、こうして見るとものすごい量であることが実感できる。

DS050102130945.jpg

湧水源は環境保護の為に立ち入りが制限されているが、子供たちが水遊びできるように水場が設けてあった。

DS050102130139.jpg

このような広場もあって、親子連れが遊んでいた。 近くにこんな公園があったら最高だろう。 羨ましい限りである。

湧水群見学の後、公園内の蕎麦屋で昼食を取りながら、今後の予定について打ち合わせを行う。 今回のツーリングは、コースも宿の手配も全てM氏まかせであったので、この時点ではどこを走るのか把握していなかったのだ。 そもそも伊豆は初めてだったので、Mを信頼して付いていくしかないのだが。

DS050102132027.jpg

R1を少し戻って右折し、R136で修善寺へ。 リッターマシン相手に400で付いていくのは大変だ。 さすがにM氏は走り慣れているので、一緒に走っていても安心感がある。

まずは県道18号(修善寺戸田線)で戸田村を目指す。 この県道がサイコーに気持ちよくて、いきなり「いやー伊豆はイイ!、バイクはイイ!!」と思ってしまった。
だるま山高原レストランで、小休止。

DS050102131720.jpg

ヘルメットを脱いでも、自然と笑みがこぼれる。 すこし霞がかっていたが、景色がとても良かった。
戸田村からは、県道17号(沼津土肥線)で土肥町へ南下する。

DS050102132351.jpg

土肥港にて。 この日はお祭りがあるらしかった。 ひなびた感じがとっても和んだ。 土産物屋をひやかし、今晩の肴をいくつか調達する。
R136をさらに南下して宇久須へ。

DS050102133524.jpg

海沿いのワインディングは爽快だが、対向車もそれなりに来るので油断は禁物。
”碧の丘”で再び休憩。

DS050102133838.jpg

黒潮による暖かい湿った空気が、伊豆半島にぶつかり霧となるのだろう。 決して不快ではなく、夏の香りとでも言いたくなる空気を深呼吸した。

DS050102134454.jpg

宇久須から県道470号(入り口がとてもわかりづらい)→59号(伊東西伊豆線)で湯ケ島温泉へ向かうつもりだったのだが、濃霧とM氏所有のツーリングマップルが古かったことから、途中で県道411号(西天城高原線)に入ってしまった。 気が付いた時には土肥峠まで来てしまっていたのだが、気持ちの良い道だったので引き返すことにする。

それにしても、この県道470号→59号はアップダウンと細かいコーナーが続く道で、ライディングしてると段々と集中し過ぎてハイになってくる。 こういう道だと、CBRは3速にも入らないらしくて、M氏もだいぶ苦労していたようだ。

逆にトランは車名からもわかるように、このようなシュチュエーションは得意とするところだ。 だが、調子に乗っていると段々とブレーキの手応えがアヤしくなってくる。 購入以来7年間交換していない、カゼひいたタイヤのせいもあるのだが。

DS050102134648.jpg

ハイになっている私(笑)。

この後、湯ケ島でのR414との合流地点でミスコースしたものの、なんとか冷川インターから伊豆スカイラインに乗る。 だが、最も楽しいはずのスカイラインで、行楽帰りの渋滞に出くわしてしまう。 おまけに霧がひどい。
宿にはPM6:00にはチェックインしなければならないのだが、既に時刻はPM5:30を回っており、焦る焦る。

箱根峠で渋滞から開放されたが、宿は芦ノ湖の反対側にある。 芦ノ湖スカイラインをぶっ飛ばすが、夕闇に霧が重なって視界は最悪。 前方を走るM氏のテールランプだけを頼りに走りきった。

PM6:15、会社の保養所に到着。

DS050102134840.jpg

急いでひとっ風呂浴びて、夕食を取る。 風呂上りのビールのうまいこと! こういう保養施設を使ったのは初めてだったが、料理も美味しかったしとても良かった。

夕食後、カラオケルームに行くと誰も居なかったので、酒とツマミを持ち込んでカラオケ大会。 有料ではあるが、通信カラオケなのだ。