さようなら、アル

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早いもので、アルが亡くなって、もう一ヶ月が経った。

日付が5/16に変わった深夜、居間で寝ている嫁と一緒に寝入ってしまい、気が付いたら02:30だった。 ほとんど二人同時に目が覚めたように思う。
キッチンへ行って水を飲んでいると、「アルが息してないよぅ」と嫁の声。 急いで行ってみたが、既に息を引き取ったあとだった。
体を触るとまだ暖かく、死後硬直も始まっていない。 息をしていないのを除けば、まるで寝ているように見える。

ボロボロ泣いてる嫁を見てると辛かったが、正直ホッとしたのも事実だった。 日一日と弱っていくアルを見ていると、「頑張れ!」という気持ちと共に、(早くラクにしてあげた方が・・・)という想いもあったからだ。
最後の瞬間には立ち会えなかったけれど、二人同時に目が覚めたのは、アルが最後の挨拶をするために起こしてくれたような気がしている。

前日に有休を取っていた為、続けて休めなかった嫁の代わりに、次の日は自分が有休を取った。 硬直は始まったが、気温がそれほど高くないのが幸いして、死臭はしてこなかった。
とりあえず病院に電話して点滴の装置を引き上げてもらう。 担当医の先生によると、腫瘍の病理検査の結果が届いたが、進行の早い癌だったと聞かされた。
きれいなお花を頂いたので、アルの枕元に飾ってやる。

病院から紹介されたペット霊園に電話して、明日の火葬を予約する。 見送り、個別、合同で料金が違うのだとか。 明日は土曜日だが、自分は休日出勤なので出られない。 嫁一人ではムリなので嫁の実家に電話して付き添いを頼む。 夜になって、嫁の友人や義母と姉弟が訪ねて来てくれた。

次の日、仕事から帰ってくると、アルが寝ていた部屋に人間用よりちょっと小ぶりな骨壷が置かれていた。
もう頭を撫でてやることも、一緒に散歩に行くこともできないね。 あまり頭がよい犬では
なかったし、顔だってしょぼくれ気味でハンサムとは言えない。
食い意地が張ってて、散歩に行くとウロウロ飼い主を引っ張り廻す。
嫁の実家に顔を見せると、「がうー」と抱きついてくる。 そんな君はもういないんだね。

ありがとう、アル。 よく頑張ったね。 ゆっくり休んでおくれ。