iTunesになぜなれない? 顧客志向が必要な日本の音楽配信 : IT Pro 記者の眼
du-ub.com設立の10カ月前に当たる2000年4月,SME,エイベックス,BMGファンハウスなど12社のレコード会社が,ソニーコミュニケーションネットワーク(So-net)を母体として,新会社のレーベルゲートを設立した。東芝はこの動きを事前に聞き付け,子会社の東芝EMIを巻き込んで,独自の音楽配信子会社(後のdu-ub.com)設立に動いた。東芝は,レーベルゲートの設立を,ソニーによる音楽コンテンツ囲い込みと見たのである(注2)。
注2:レーベルゲートは当初,各レコード会社が自社サイトで手がける音楽配信の負担を軽減するため,音楽データの加工や圧縮,配信サーバーの運用などを手掛けていた。自らの音楽配信サイトを立ち上げ楽曲の販売を開始したのは,昨年10月である。音楽業界関係者の情報を総合すると,東芝側は当初からレーベルゲート自身が販売まで手がけると誤解したようだ。事実を知ったころには,du-ub.comの設立準備に取りかかっており,後には引けない状態だった。
東芝のAV部門のSONY不信は、本当に根深いねぇ。
続き。
レコード会社がCD-Rの便利さを認めつつも,iTMSのやり方に簡単に賛同できないのは,それがCCCD(コピーコントロールCD)の導入を進めてきた彼らの立場と矛盾するからだ。「パソコンへの楽曲コピーを禁止したCCCDを店頭で売っておきながら,音楽配信ではCD-Rからコピー制限のない音楽CDを作れる状況を作れば,小売店が黙っていない」(前出の担当者)。
さらに国内の音楽配信は,楽曲データのコピーや移動を厳格に管理する「チェックイン/チェックアウト」機能を使うことが多い。ユーザーの使い勝手を損なうからと,アップルがあっさり捨てた機能をいまだに使い続けているあたりからも,供給者の論理が依然根強いこと
米国でもCCCDは多いよ。 それにレコード会社だって、好き好んでCCCDを売ってる訳じゃない。 小売店の問題はそれほど大きくないと思うけど。
「チェックイン/チェックアウト」は確かに面倒だけど、テレビのデジタル放送がコピーワンスを導入したことで、”ムーブ”という考え方には否が応でも消費者は慣れる必要がある(日本の場合)。
日本に於ける音楽配信の障壁は、レコード会社の事情というよりも、日本が家電王国であるからという理由が大きいのではないかと思います。
既存のCD、MDなどのビジネスとの整合を取りながら、恐る恐る音楽配信を進めている段階なのでしょう。