「BDに負ける要素は見あたらない」――東芝・藤井常務に聞く

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ITmedia ライフスタイル:「BDに負ける要素は見あたらない」――東芝・藤井常務に聞く

「私は現在の役職に就く前、半導体事業を統括していました。ソニーともCell開発で一緒に仕事をしており、(HD DVDに関して)“なんで容量も少ないのに、あんな馬鹿なことをして突っ張っているんだ”と思っていました。しかし、実際に事業を担当することになって冷静に見回してみると、はるかにHD DVDの方がリーズナブルで現実的な技術であることがわかってきたんです。確かにパッケージメディアに光ディスクは必要です。また、一部をアーカイブする用途もあるでしょう。しかしそれ以外の用途で光ディスクが必要になることは、もうないのではないでしょうか?」。

HD DVDに関しては、「コストありき」過ぎて志が感じられないように思っていたんですが、このインタビューを読んでなんとなくわかったような気がします。 つまり、「HDDの大容量化が進む中で、もう光ディスクはROM配布メディアとしてしか生き残れない」と、東芝は考えているのですね。

今日、ソフマップに寄ったら、250GBのHDD(7,200rpm)が\17,000で売ってました。 200GBでも\11,000です。 PCのHDDのバックアップなんて、既にテープドライブでさえ難しくなっています。 将来的には、ビデオ録画もどんどんHDDに蓄積していく(足りなくなったら買い足す)ようになるのでしょう。 メディアの管理も必要なくなるので、合理的かもしれません。

でも、ウチの嫁はVHSじゃなきゃダメだと言います。 友達と録画した連ドラのテープを交換し合っているのです。 見終わったらまた上書きしているので、アーカイブしてるワケじゃないんですが。

日本市場と米国市場との違いについて、いくつか指摘されていますが、もう一つ大きな違いがあるように思います。 日本ではBSデジタルでHDTV放送が既に実施されており、HDTV放送を録画する機会が北米とは比べ物にならないほど多いことです。
我が家にも、80GB+120GBのHDDレコーダーがありますが、MPEG2-TSを録画すると、20時間も録画出来ないんじゃないかな? いくらHDD容量が爆発的に伸びたとしても、「MPEG2-TSの録画」を前提にすると、HDDにアーカイブするだけでは足りない。 エンコードし直せばいいのですが、画質的にも少し落ちるし、光ディスクに退避させてHDDを空けたいというニーズも、まだしばらくはありそうな気がします。

3.5インチHDD1台で10TBくらいあれば、東芝のいうHDDに取り貯める時代になるのでしょうが、それにはまだ時間が掛かりそうです。