小寺さんは、音関係の記事も書くんだね。
普通スピーカーの評価はクラシックなどを持ち出すところだが、ここは筆者の得意なロック系で、いくつか印象的だったものを列挙してみよう。
525Fで聴いて楽しめたのが、ブラスロック時代の名盤、シカゴの「シカゴXI」だ。1977年という古い録音だが、アナログ全盛期の高水準なサウンドが楽しめる。とくにこのアルバムが最後の作品となった、故テリー・キャスのギターカッティングの生々しさは、手を伸ばせばギターのネックが掴めそうな立体感だ。その一方、ピークに弱かったアナログ時代を象徴して、スネアがきっちりリミッターで制御されている様子も手に取るようにわかる。エンジニアとの対話が楽しめるスピーカーというのは、なかなか楽しい。
いいよねぇ、「シカゴXI」。 こんな風に書かれると、このスピーカー聴いてみたくなるね。
さらに引用。
これでそんなに音が違うのかと思われるかもしれないが、双方の音の差は、2万円では済まない。さらに2WAYと3WAYの表現力の差まで考えると、もう圧倒的に525Fなのである。いや、325Fもいいスピーカーですよ。これも値段を考えたら破格にイイんだけど、525Fを一度聴いてしまったら、もう値段が問題じゃなくなってしまうのである。
だがそこはヤマハさんの上手いところだ。このスピーカーはピュアオーディオではなく、ホームシアター用として販売されるため、多くの量販店も積極的に取り扱うことだろう。ということは、だ。大型量販店に行けばだいたい20%OFFなあげく、さらに20%のポイント還元もあって…、と考えていくと、買う店を上手く選べば、325Fを買うつもりの予算で525Fが買えてしまうのである。
ムチャクチャ書いてます(笑)。
でも確かに、いまピュア・オーディオ専用スピーカーなんて企画したら、数が出ないから売価がとんでもなく高い物になってしまうでしょうね。
ホームシアター用と偽って、ピュアオーディオに堪えるスピーカーを出すというのも、企画を通す為の手なのでしょう。
新しく生まれ変わったNSシリーズは、ある意味ホームシアターのラインナップに上手く載せた製品なのであるが、2chオーディオ用としてしっかりしたスピーカーが欲しかった人には、実にねらい目だ。スピーカーの前方後方に各楽器が定位する立体感、1つ1つの音が減衰する過程までしっかり聴かせる表現力。ヤマハが提唱する新ナチュラルサウンドとは、まさにこの「現場感」だ。
今2chステレオ音楽は、「圧縮の危機」にさらされている。音楽CDから不要とされた部分を捨ててしまって、イヤホンで聴ければそれでいいのだろうか。音楽CDはもはやレガシーなメディアになりつつあるが、そこに込められた2chステレオ音楽のすべてをちゃんと聴ける装置が、今だからこそ必要なのだ。
「圧縮の危機」か。 ファストフードとファミレスの味に慣れちゃうと、これで充分って思ってしまいがちだけど、味覚と同じで聴覚も若いうちに「本物」を経験しておいた方がいいと思うんだけどね。
禄太郎
久々に文章を読んで「聴いてみたい」と思ってしまいましたね。オーディオ誌もそうですが、本当に興味をそそるような上手い表現をしますね。
それにしてもこの人「X」じゃなくて「XI」ってとこが通ですな。私もシカゴは(当時)全アルバムを持っていましたが、「XI」は名作「X」の次であんまりぱっとしない印象でした。「12」「13」は結構聴きましたが。初期のシカゴは本当に内容が素晴らしいんですが、録音の悪さには参りました。車では気持ちよく聴けましたが、家のシステムでは思わずVOLを下げたくなるような音でしたから。
ダブリン市民
シカゴは、友人に好きな奴がおりまして、武道館のアリーナでライブを観たこともあります。
持ってるアルバムは少なくて、IX、XI、16~19、トロント1969くらいですが。