以前にエントリーした、リラックスチェアに座った時の耳とツイーターの位置関係だが、やはりもうちょっと近づけたいと思う。
最初に考えたのは、コーリアンボードと同じ大きさの450X350X50mmの黒御影石を敷くこと。 重量も24kgと重いので、床の防振効果もありそう。
しかし値段はペアで\21kです(送料別)。 聴感上それだけの費用対効果があるならいいが、感じられなかった日には相当悔しい想いをすることになりそうだ。
スピーカーの大きさに近い350X300X50の大きさにするという手もある。 これなら\13kで済む。
ただ、かさ上げする高さが50mmで本当に足りるのか?という疑問ももたげてくる。 本来なら130mm上げたいところなのだ。
いっそのこと100X100X100mmのブロックにするという手も。 ただ左右で8個必要なので、\14.4k掛かってしまう。 一個あたりの重量が減るので、防振効果も弱まりそうな気配。
ほぼ同じ価格で、150X150X60mmというブロックもあるので、こちらの方が安定性は良さそう。 しかし、やはり60mmという高さが引っ掛かる。
別に黒御影石じゃなくて、堅木でもいいんだよな。 AIRBOWのカナダ産メープルを使ったインシュレータなんか結構良さげ。 でも値段(\18k)は黒御影石と同レベル。 Ogo woodのウッドブロックなら、、もう少し安くなりそうだが。
かように悶々と悩んでいた訳だが、まずは何でもいいからスピーカーの下に敷いて、高さを決めよう。 ということで、ホームセンターへ行って適当な角材やレンガを買ってくることにした。
鶴ヶ島のカインズホームで、石材コーナーを物色していたら、白御影石の薄いブロック(200X100X30mm)発見。 でも、白御影石じゃ墓石みたいだしなーと思って視線をずらすと、少し茶色っぽい御影石のブロックがありました。 あれ? コレ結構いいんじゃない?
材木の方も見てみたのだが適当な物が見つからず、さび色御影石のブロックを購入することにした。 片側3個で済ますなら、6個でOK。 ただ、高さが30mmしかないので、二枚重ねで60mmにすることにした。 角が欠けてない物を12個選んでレジへ。 1個\95なので、税込\1,140(安っ)。
そういえば、レジで会計していたら、次に並んでいたご夫婦に「それ何に使われるんですか?」と質問されてしまった。 「スピーカーの下に敷くんです」というと、「そんな使い方もあるんですね」と感心(?)された。
ちなみにホームセンターへはジョルカブで行ったのだが、メットインスペースには9個しか入らず。 残り3個はデイバッグの中へ。 発進加速が重い。
鏡面仕上げは1面だけ(オーディオ用黒御影石は6面仕上げ&角面取り)。 大きさはほぼ均一だが、高さは結構バラつきが大きいようだ(黒御影石は0.3mm程度)。 用途が違うから仕方ないのだが、仕上げと値段の差はしっかり相関している。
ペアの組み合わせや向きを変えたりして、6つのペアが同じ高さになるように揃える。 どうしても高さが合わないペアは、後側にまわす。
張り合わせは、仕上げていない面同士で行う。 陶器・ガラス用の接着剤を使った。 接着層を出来るだけ薄くしたかったので、2液タイプは避けた。
6箇所に1円玉くらいの大きさに接着剤を塗布し、ヘラで薄く引き延ばす。 そして、もう一枚のブロックを載せて、上から両手でグリグリと押す。 気泡が弾ける音がしなくなったらOK。 硬化完了まで12時間。
ちなみに重さは1ペアで3.3kg。 比重は2.75程度となる。 黒御影石が3.1なので、若干軽い。
片側3個なので、配置はこのように。
スピーカーを載せてみると、やはり結構ガタが出る。 前側の10円玉スペーサーは継続。 コーリアンボードの上に直接載せているので滑りやすい。
さて試聴。 一聴して、ボーカルがしっかり聴こえるようになったと感じる。 シンバルなどの高い音も、耳に入りやすくなった。 これくらい聴こえれば、NS-1000Mのベリリウム・ツイーターを懐かしがる必要はない。 音像もしっかりとまとまるので、スピーカーの内振りを少し戻してもいいかもしれない。
高音は直進性が強いので、我が家のようにスピーカーからの距離が短い場合は、ちょっとした配置の違いで影響が出やすいのだろう。
その反面、低音の響きが弱くなった。 インシュレータのガタのせいか、スピーカーの底面が解放状態になったからか、あるいはウーファーが床から離れすぎた為か。 理由は不明だが、これはちょっと困る。
やはり複数のインシュレータでスピーカーを支える場合は、寸法精度をかなり詰めなければいい結果は得られないようだ。
御影石の材質の音色というのは、正直よく分からない。 ノギスでちゃんと厚みを測って購入すれば、\95の御影石ブロックでも、十分な機能を果たしてくれるのではないかと思う。
結果をまとめてみる。
まず高さの変更は、60mmでも十分効果があった。 50mmでも大丈夫かもしれない。 逆に100mmならもっと良いかというと、低音の量感などに悪影響が出る恐れもある。
次にインシュレータの形状だが、複数のブロックを使用する方法は、フロア型だと難しい。 ブックシェルフ型なら底面も全面に板が張ってある。 だがS-77twin SDの場合、底面は抜けおり吸音材が入っているので、インシュレータと接触させる部分を選べない。 よってガタなく設置するのが難しい。
以上のことから考えて、現在のシステムにインシュレータを入れるなら、50mm厚の黒御影石の一枚板を敷くのがベストであると結論付けられる。 それが分かっただけでも、今回の試みの成果はあったと言えるだろう。
あとは、大きさをどうするか? コーリアンボードの下にするなら450X350だし、上で良ければ350X300でも構わない。 御影石の色づけが少ないことは分かったが、響きにくいコーリアンボードが上の方がいいかもしれない。 コストは掛かるのが難点だけど...
せっかくなので、50mm厚の黒御影石を買うまでは、今回製作したインシュレータを使い続けるつもり。 短所もあるけど、長所が捨てがたいのでね。 低音が足りないのは、聴くときにボリュームを上げてカバーしよ。