新弥のDAYS' - ジダン事件の奥に : nikkansports.com
もしあれと同じ頭突きを銀座でやれば、巡査が飛んでくる。なぜサッカー場だと、有名人だと許されるのか。
(中 略)
ちなみにサッカーでも何でも、相手の「家族」を汚くけなすのが「挑発」の基本であり、テニスでも「お前の妹をやっちゃうぞ」ぐらいのことは言い合っている。日本では見掛けないが、海外ではある意味では当たり前のことだ。ではなぜジダンがあのようにいきり立ったのか。だから「家族を売春婦と呼ばれただけではないはずだ」などの、いろいろな憶測が飛ぶのだろう。
酒場で言えば殺し合いになるような言葉で罵っても、競技中なら許されるの?
頭突きと暴言と、どちらが酷いとかいうのは不毛だけど、なんかこの論理は納得しかねるね。
結局、学校や親から「どんな時も暴力はいけません」と言われてスポイルされて育っている日本人には、理解できないんじゃないかしら。
スポーツナビ|サッカー|FIFAワールドカップTM|人間だったフランスの救世主 ジダン、頭突きの真相
そして7月12日の夕刻、決勝以来ずっと沈黙を守っていたジダンが、フランスのテレビ局カナル・プリュスとTF1のインタビューに応じ、ついに自らこの件について語ったのである。
「マテラッツィはとても不快な、耐え難い言葉を言った。それを何度も繰り返した。言葉は、時に拳骨(げんこつ)よりも厳しいものだ」と静かな口調でジダンは話し始めた。「あっという間のことだった。それは僕の心の最も深い部分に触れ、傷つけた」とジダンは言う。
「非常に深刻な言葉だった。とても個人的な……、僕の母、姉についての……。一度だけなら、聞き流して立ち去ろうと努めるものだ。実際、僕は立ち去りかけた。でも、彼は同じ言葉を2度、3度繰り返した。そして3度目にそれを聞いた時、僕は反応した。(選手である前に)僕は何より人間なんだ。暴力よりも深刻な言葉というものがある。そんな言葉を聞くよりも、顔に拳骨を食らう方がよっぽど良かった」
ジダンの母マリカが病に倒れ、決勝の夜を病院で過ごしていたことをここで言っておかなければならない。決勝行きを決めた後、テレビにメッセージをせがまれたジダンは「ママン、愛してる」とだけ言った。もともと家族思いで知られる彼だが、ここ数日、母の病状のせいで特に神経過敏になっていたのでは、とフランスの記者は推測する。
うわぁ。 ええ記事だ。