同じ学校に通う子供でも、インターネットが使える環境の子供は検索したホームページを“コピペ”(コピー&ペーストのこと)して、大学の論文級のレポートが完成できる。一方でインターネットが家にない子供は、図書館で何冊も本を借りて、それを読みながら自力でレポートを書く(コピペなんて荒技はできない)。一晩に数ページのレポートを書くのが精一杯だ。だから「デバイド」、つまり二極化が起こる。インターネットを利用できるのか、利用できないのかという、デジタル活用度の“貧富”の二極化が、子供の将来の“機会”の二極化につながるのではないかと、皆が危惧したわけである。
このようなレポートの例なら、まだ、本を読んで自分でレポートを書いた子供の方が内容は身についているかもしれない。しかし、現代のデジタルデバイドはもっと直接的である。
親が子供を塾に通わせているかどうかでまず差がついて、そのうえで家で子供が「ググれるか、ググれないか」でさらに差がつく。答えを調べて暗記するのであれば、問題集の解答欄よりもグーグルの方が能率がずっとよいからである。
いや、図書館に行って自分で調べる意欲と能力がある子なら、何も問題はないよ。 むしろ、コピペでラクをした子供の方が、本当の学ぶ力(あえて学力とは言わない)が身に付かないだろうから。
それよりも、「ググれない」大人の方をなんとかしてほしいけどな。