ドイツ:大気汚染深刻化、車の走行制限も ディーゼル車普及、背景-環境:MSN毎日インタラクティブ
ドイツで大気汚染が深刻化している。EU(欧州連合)の環境基準値を大幅に超える都市が続出し、自動車の走行制限を行う自治体も出ている。汚染の背景には燃費は良いが粒子状物質(PM)の排出が多いディーゼル車の高い普及率があり、環境保護団体は、粒子除去フィルターの設置など対策を求めている。【ベルリン斎藤義彦】
マスコミでは「ディーゼル再評価」的な記事が多かったりするんですが、この実態はどうよ。
かいつまんで。
独南部シュツットガルトでは昨年、大気汚染の原因となる浮遊粒子状物質(SPM)が環境基準値(1立方メートル当たり50マイクログラム)を超えた日数は、許容範囲と規定している「年35日」を大きく上回り、国内最高の187日を記録。今年初めから二つの幹線道路で3・5トン以上のトラックを原則通行禁止にした。
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交通制限を行っていないミュンヘンなど大都市でも大気汚染は深刻で、今年9月までで既に「35日」を超えた国内の観測点は46に上った。
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独環境省によると排出元の35%は工業で、自動車交通は20%に過ぎない。しかし都市中心部だと40%以上になる場合もある。さらに燃費の良さからディーゼル乗用車が売り上げを伸ばし、新車販売の約半数を占めている影響が大きい。
最新の除去フィルターを使えば、粒子状物質の9割は取り除けるとされるが、仏のメーカーが00年からフィルターを設置したのに対し、ドイツのメーカーは設置を渋り、標準装備の目標を08年とした。03年末に全車種に標準装備した大手ダイムラー・クライスラーは「フィルターなしの除去技術を重視し、フィルター開発に手間取った」と釈明する。
ディーゼル・エンジンが本質的に悪ではないけれど、環境対策が未完全のまま製造・使用するのはどうかと思うね。