本田宗一郎は何故にレーシングなのか?

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雑誌『Racing on』2006年11月号を立ち読みしていたら、”本田宗一郎 生誕100周年に寄せて 「レースひと筋、道一本」”という記事がありました。

私事ですが、ウチの嫁の親父さんは本田宗一郎に会ったことがあるそうです。

高度成長期の頃、当時造園業を営んでいた義父は、本田技研の社宅の造園を請け負っていました。 その関係である時、本田宗一郎の自宅の庭を手入れに行くことになったそうです。

義父も職人としての誇り高い人で、いつもの地下足袋に作業着のスタイルで行ったのですが、本田宗一郎は「親方、ご苦労さん。 何にもないんだが、上がってラーメンでも喰っていけ」と言い、自らインスタントラーメンを作って出したそうです。 さすがに義父は座敷に上がるのは固辞して、縁側でラーメンを頂いたとのこと。
当時、既に大企業の仲間入りを果たしていたホンダの社長の気さくさに、義父は大いに感銘を受けたそうです。

自分は本田宗一郎には見たことも会ったこともありませんが、この記事の「本田宗一郎は何故にレーシングなのか?」という問いには、非常に共感を覚えます。
マスコミが取り上げる名経営者(実際には”経営”してなかったし)像ではなく、負けじ魂のカタマリのような「狂気の技術者」というのが、本田宗一郎の本質じゃないかと思います。

”レーシング”には、歓喜、挫折、名誉、悔恨、プライド、意地、運、etcのいろんなモノが含まれていて、チェッカーの瞬間や表彰式なんかではそういうものが一度に押し寄せてくるので素敵です。
日常的に付き合いたいとは思いませんが、”レーシング”な人というのは同じように魅力的な人ということでしょう。