2015年燃費規制の「JC08」モードとは

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【池原照雄の単眼複眼】燃費測定の新モードで実用値にどれだけ近づける? | Response.

◆3割近い燃費向上となる2015年度基準
 
2015年度を目標とする新燃費基準の中間とりまとめ数値が決まり、政府はパブリックコメントの募集に入った。新基準で注目されるのは燃費の測定に従来の「10・15モード」に代わって「JC08モード」が適用されることだ。「より最近の走行実態に即した測定法」(経済産業省)というが、果たしてどの程度実用燃費に近づくのだろうか。

すごく分かりやすい記事です。 勉強になります。

以下、備忘録。

2015年度基準は、「JC08」による乗用車の平均でガソリン1リットル当たり16.8kmとなる。現行の2010年度基準を「JC08」に置き換えた数値と比較すると、現行基準より29.2%の改善が求められる計算だ。
 
ガソリン車で最高となる燃費を新型『ミラ』で実現したダイハツ工業の中窪民郎・常務商品開発本部長は、「早く達成できるよう努めるが、非常に厳しい数値だと受け止めている」と言う。「JC08」については、エンジンが冷えた状態の「コールドスタート」による測定も行われるため、「より厳格」と見ている。
 
◆コールドスタート走行は25%のウエートに
 
「10・15」と「JC08」はともに、排ガス測定にも使われる。というより、法規制による排ガスの測定方法を燃費測定にも応用しているといった方が正しい。メーカーにとって、より厳格になるというのは、「10・15」の場合、エンジンの暖気運転が終わってからの「ホットスタート」のみだったが、「JC08」はコールドとホットの両方で測定される点だ。
 
コールドを25%、ホットを75%のウエートで測定値に反映させる。エンジン始動時は燃料が多く供給されるので、コールドでは燃費も悪いし、排ガスも濃くなる。このほか、「10・15」では最高速度が70km/hでしかなかったが、「JC08」では80km/h超まで引き上げられるなど、確かに「走行実態」には近づく。
 
◆15%程度、「JC08」の方が低く出る
 
問題は両測定法の差がどの程度あるかだ。2010年度燃費基準の乗用車平均は「10・15」でリッター15.3kmだった。それが「JC08」では同13.0kmに置き換えられているので、ラフに試算すると15%程度、「JC08」の方が低く出る。
 
つまりその分、走行実態により近づくということになる。「10・15」によるカタログ値の「6掛」くらいの燃費で走っているドライバーは、「JC08」では「7掛」くらいになるという感じだ。
 
「JC08」による燃費は、2011年度から全面的にカタログに掲載される予定。10年度までは新型車を中心に新旧モードの併記となるので、その差も明確になる。いずれにしても、著しくかけ離れた「10・15」よりはマシな測定方式が動き出す。

クラッシュテストと同じように、実燃費テストも国土交通省でやったらどうかと思うけどね。 もっとも、それやっちゃうとテストモードの信頼性を損なうことになりそうだけど。