ライフスタイル先進国

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日本は本当に「環境先進国」なのでしょうか (宋文洲の傍目八目):NBonline(日経ビジネス オンライン)

我々の最大なムダは、1人か2人で大きな車に乗ることです。いくら燃費を改善しても、1トンの鉄の塊を動かす限り、ガソリンは費やします。車両の燃費を50%向上させるのは、大変な技術革新が必要です。しかし、2人が1台ずつクルマを運転するのを、2人で1台のクルマを運転するように変えるのは、技術革新は不要で単なる意識改革で済みます。
 
(中 略)
 
しかし、クルマを走らせる限り、環境を痛めます。だから「日本車は低燃費で環境に優しい」と宣伝するのは、「ビールはウオツカのようにアルコール濃度が高くないから健康にいい」と言うのと同じで、あまり自慢して言うことではないと思います。クルマに乗車する人数の話が象徴していますが、日本は環境技術で先頭を走っていますが、果たして生活スタイルでは環境先進国なのでしょうか。

まったくだね。 クルマで通勤している人は、みんな自転車か原付にするべきだよ。 ムリだけど。

ところでこの一節なんですが。

先進国は成長期には自国で莫大な汚染物質を生み出した後に、クリーンな産業だけを本国に残し、公害の出やすい産業を発展途上国に移転してきました。そんな先進国たちは発展途上国を非難する資格がないと言ったら後ろ向きになりますので言いませんが、少なくとも自分たちは環境の先進国ではなく、環境破壊の先駆者であることを自覚してほしいと思います。
 
日本が過去に公害を克服するため、他の先進国に負けず劣らずの様々な努力をしてきたことは認めますが、先進的に環境対策を施してきたと褒めるつもりは僕にはありません。日本はアジアで最も早く工業化し、早く環境汚染をリードし、今もそれを輸出していると認識すべきです。

ごもっとも。 「大きな顔するな」と言いたいわけですね。

でもPMや地球温暖化の問題のように、昔は分からなかったことが分かるようになって、時代を経るほど環境対策のハードルが上がるのは仕方ないこと。 だから、進展国の環境対策も今の基準でやってもらう必要があります。 対策技術もある程度ある訳だし。
むしろ進展国には、単純に先進国の後を追うのではなく、その轍を踏まないように願いたいものです。