映画『バブルへGO!!』馬場康夫監督に聞く:Biz-Plus
◆――今の日本経済は戦後最長とされたいざなぎ景気を超えた、と指摘されています。
でも僕たちに実感はありませんよね。バブル経済に関してよく言われるのは1986年12月に円高不況が終わって、1987年から好況に転じたとされていますが、僕たちは1981年から「気まぐれコンセプト」という時事風俗ネタを書いていて、今度それを単行本にするので読み返してみたんですが、1987年の秋ごろまでは不況ネタをたくさん書いている。
だから当時の庶民の感覚では、1986年12月に終わったはずの円高不況は87年いっぱいまで続いていたんです。『私をスキーに連れてって』という映画はすごく景気がいい時代の作品に思われていますが、87年の映画ですからね。
その通り! 自分が就職したのは87年4月ですが、記憶としては87年まではそんな景気良くなかったです。 それがいつの間にか好景気になってたんですよね。
でも実家のある下関なんて、バブルもバブル崩壊も関係なかったです。 遠い国の出来事みたいだったんじゃないかなぁ。
個人的にはバブルは崩壊してよかったんじゃないかと思います。 損失も大きかったけど、あのまま調子こいてたら大勘違いしたままで、さらに大きなツケを払うことになっていたかもしれませんし。